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ブロッコリーを「魔法の野菜」と呼ぼう

ブロッコリー鮮やかな緑色と独特の食感、目にも口にも楽しいブロッコリーは、ビタミンやミネラルも豊富で、栄養面も申し分がないのです。欧米などでは「野菜を一種類しか食べないのならブロッコリーにすべし」といわれるほど栄養の面でも最強で最高のマジカルな野菜です。今ではほぼ一年を通して市場に出回っていますが、ブロッコリーがほんとうに美味しくなるのはこれからの季節。

ブロッコリーがあれば大丈夫
ブロッコリーは、はるか遠くのヨーロッパからやってきました。そして、今では日本各地で栽培され1年中食べられていますが、夏場の生産を支えている中心となるのが長野県と北海道なです。農林水産省が発行している平成17年版農林水産統計によると、平成16年の長野県のブロッコリー収穫量は4860トン。全国で5番目の数字です。今回はそのみんなに食べさせたい野菜ナンバーワンのブロッコリーをもっと楽しむ情報を県内JAの取り組みも交えてお送りします。

・・・ところで、みなさんはブロッコリーの「アノ部分」食べていますか? これがどうも美味しいらしいんです。え? 「アノ部分」とはどこなのか? それも含めて続きをご覧下さい。

遠くヨーロッパからやって来たすごいやつ
ブロッコリーの原産地はヨーロッパの地中海沿岸で、ルーツとなった野菜は野生のケールだといわれています。アブラナ科の植物で、キャベツや白菜、カリフラワーなどの仲間です。ブロッコリーとはイタリア語で「茎」や「芽」を意味します。もともとはラテン語の「萌芽」を意味するブロッコからきた名前のようです。イタリアで発達し、改良され、その後イギリスやアメリカなどに渡って、現在では世界に広く普及している野菜となっています。日本に入ってきたのは明治時代。しかし、当時はほとんど見向きもされず実際に食用として広く普及したのは第二次世界大戦の後でした。戦後に生産量がどんどん拡大し、すごい勢いで市民権を得た日本では、それでもまだまだ新しい野菜です。ちなみに和名はミドリハナヤサイ、メヤサイなどと呼ばれています。

われわれはどこを食べているのか
わたしたちが普段食べている粒々の部分。あれは一体ブロッコリーのなんなのか? といいますと、あの部分は花らいです。花の蕾(つぼみ)と書きまして、やがて花になるところなのです。ブロッコリーの栄養成分は見事なもので、ビタミンA、C(レモンの2倍以上!)、カルシウムに鉄、カリウムのほかカルシウムの機能を高めるビタミンKもふくんでいます。さらにビタミンB群などビタミン・ミネラルをバランスよく含んでいるのがブロッコリーです。カルシウムとビタミンKのタッグは骨粗しょう症予防に、鉄分は貧血予防にと女性に優しい野菜とも言えます。また、クロムという栄養素を含んでおり、糖尿病にも良いといわれています。

ところで、冒頭の「アノ部分」ですが、「アノ部分」とは茎のことです。「茎ならいつも食べてるよ」という方は、以下は飛ばしていただいてかまいませんが、この茎には、花らいとはまた違った食感と美味しさがあります。茎の表面の皮が硬いので、皮を厚めにむくか切り落とすなどしてから茹でて食べると、いつもと違ったブロッコリーの味が楽しめます。茎自体の栄養価も非常に高いそうです。ブロッコリーを茹でるときは茹ですぎに注意してください。ビタミンCの流出量が増えてしまいますので。

コンテナに詰められたブロッコリー
コンテナに詰められたブロッコリー
葉付きブロッコリーを見つけたらラッキー
県内の松本市にあるJA松本ハイランドでは、今年から県内JAでは初めて葉付きブロッコリーの共選出荷をしています。共選とは共選所という施設に管内の農家が農産物を持ち込み、共選所の作業員が一括して選別・梱包し、出荷する方法のことです。また、個選出荷もあり、これは農家が個別に選別し、梱包して出荷する方法です。同JAのブロッコリーの場合、個選では花らいの頭頂部から14.5cmのところで軸を切り、葉を落として主軸と花らいのみにし、15株(Lサイズ)を発砲スチロールに詰め込むという作業を個々の農家が行ないます。個選は作業労力が大きく時間がかかるため、収穫に適した期間が短いブロッコリーでは、なかなか栽培面積を広くすることができないそうです。

一方、共選では農家は収穫適期に切ったブロッコリーをコンテナに詰めて共選所に持ち込みます。共選所では最盛期で25人の職員が作業していて、持ち込まれたブロッコリーを選別し、長さを14cmに揃え発泡スチロールに梱包していきます。作業の一部を共選所が代行するため、農家の作業の手間が減り栽培面積を拡大することができます。この共選所のブロッコリーは、葉付きのまま東京・大阪・名古屋といった大都市に向け出荷しています。「夏場」の産地で葉付きのまま出荷することは、北海道でこそ主流ですが、全国的にはまだ珍しいものです。そして葉のついているブロッコリーの葉の部分も栄養が豊富ですから、けして捨てずにサラダなどに加えてください。

氷詰めの作業
氷詰めの作業
出荷にあたっては低温を維持するため、氷を詰めて出荷します。これは高温により色が黄色くなったり花が咲いたりするのを防ぐためです。同JAでは今年度、共選ブロッコリー22,011ケース、個選ブロッコリー14,788ケースの出荷を予定しています。今後は栽培面積を拡大し、それが遊休農地の解消にも繋がれば、と考えているそうです。6月から7月末までの春作出荷で共選所の体制はほぼ整備され、9月からの秋作に向けては、「より一層の品質向上を目指した取り組みを進めたい」と担当の方は話してくれました。

選び方と保存方法
ブロッコリーを選ぶときは緑が濃くて、つぼみが詰まっているものを選びましょう。黄色くなったり花が咲いているものは、味・栄養価ともに下がるので避け、茎に空洞があるものも避けましょう。長期保存には適さない野菜で、温度が高いとすぐに花が咲くので、必ず冷蔵庫で保存すること。すぐに食べない場合は硬めに茹で密閉して冷蔵・冷凍で保存しましょう。また、冬場に紫色になったブロッコリーを見たことのある方もいるかもしれませんが、これはブロッコリーに含まれるアントシアンという色素が低温に遭って表出したもので、茹でると緑色に戻ります。なお、もともと紫色をした品種のブロッコリーも存在します。

再び、ところで...
ブロッコリーの食感って何て表現したらいいんでしょうかね?。「コリコリ」とも「シャキシャキ」とも違うような...。みなさんなら、なんて表現しますか?

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