みなさんお待ちかね。りんごの季節がやってまいりました!
長野県は全国2位の生産量を誇るりんご産地です。そのなかでも長野県の中部に位置する安曇野市は、豊かな自然やきれいな水に恵まれ、りんごのほか、お米やわさびなど農産物の栽培が盛んです。
今回は、安曇野市でりんご園を営むJAあづみ果樹園芸専門委員会 委員長の二木寿夫(ふたつぎ・としお)さんを訪ね、シナノスイートの収穫の様子を取材しました。
JAあづみ果樹園芸専門委員会 委員長の二木寿夫さん夫妻
シナノスイートとは?
シナノスイートは「ふじ」と「つがる」を交配した品種で、長野県果樹試験場が育成したりんごです。重さは300~400gで、果皮はきれいな赤色。ほどよい酸味があり、果肉はやわらかく、香りが良く、風味豊か。シャキシャキとした食感が特徴で、ジューシーさと濃厚な甘みが人気です。
真っ赤な色は、太陽の光をたっぷり浴びた証。10月上旬から出荷され、全国へ届けられます。
真っ赤にきらめくシナノスイート
シナノスイートは、長野県オリジナル品種を集めた「りんご三兄弟®」のひとつでもあります。長男は秋映(あきばえ)、次男はシナノスイート」、三男がシナノゴールドです。詳しくはJA全農長野の「りんご三兄弟®」ホームページをご覧ください。
りんご三兄弟の食べ比べ記事もありますので、ぜひお読みください。
おいしいりんごを安曇野から全国へ
長野県では夏から冬まで、さまざまな品種のりんごが栽培されています。りんごの生育は、休眠期(12〜3月)、開花・結実期(4〜5月)、果実肥大・成熟期(6〜11月)に分けられます。
早ければ8月頃から収穫のはじまる品種もありますが、ほとんどのりんごの収穫時期は9〜11月に集中します。
収獲が終わり、寒さの厳しくなる12〜3月には施肥、整枝・剪定、苗木の定植を行います。その後、開花期に入ると摘花・受粉・摘果を行い、確実に着果させて養分を果実に行きわたらせる作業が続きます。
安曇野市でおいしいりんごが育つのは、北アルプスの山麓に広がる標高600~800mの肥沃な土壌、国内有数の日照時間、昼夜の寒暖差や降水量の少なさという地域の特性があるから。この気候が、りんごに深みのある濃厚なおいしさを与えているのです。
二木さんにりんご栽培で意識していることを聞くと「りんご園をきれいに保つことと、りんごの状態を確認し、手入れを怠らないこと」。
気温が上昇する6〜8月は着色管理に留意し、9月以降の収穫に備えて防除を行うことが欠かせません。
シナノスイートの収穫に密着しました!
収穫したりんごは、選果所で果実の傷や日焼けなどを目視で確認。さらに選果機のセンサーで熟度や糖度、大きさを判定し、4等級に分けて箱詰めします。
こうして安全・安心なりんごが全国のみなさまのもとへ届けられます。
真っ赤にきらめくシナノスイート
アレンジ多彩な食べ方
今回、二木さんからおいしいりんごの食べ方を教えていただきました。二木さんは小さい頃からいろいろな食べ方を楽しんでいるそうです。
アップルパイ
【材料】
りんご 1個
A|砂糖 大さじ1
A|はちみつ 大さじ1
A|シナモン 適量
A|レモン汁 小さじ1/2
水 100ml
コーンスターチ 小さじ3~4
春巻の皮 適量(餃子の皮を使うのもおすすめ)
【作り方】
1 りんごは皮をむいて角切りにする。
2 ボウルに1とAを入れ、よく混ぜる。
3 ラップをして、電子レンジ(600W)で2分加熱する。
4 軽く混ぜて、さらに2分加熱する。
5 りんごがやわらかくなったら、水で溶いたコーンスターチを加えて手早く混ぜる。
6 電子レンジで30秒加熱する。透きとおって、とろみがついたらOK。シャバシャバなら、さらに加熱する。
7 春巻の皮で具材を巻き、トースターで焼き目をつけたら完成。
りんごのコンポ―ト
【材料】
りんご 8玉
砂糖 600g(りんごの30%分)
レモン汁 少々
【作り方】
1 りんごの皮をむき、好みの大きさに切る。
2 鍋にりんごと砂糖を入れて、全体をなじませ、水分が出るまで放置する。
3 中弱火で、好みのやわらかさになるまで煮る。
4 火を止める前にレモン汁を入れ、冷まして完成。混ぜすぎてしまうとジャムになるので注意。
りんごスティック
りんごをスティック状に切って、かわいく盛りつけるだけ!
最後に…
農家の方が手塩にかけて手間を惜しまず育てるからこそ、おいしいりんごが育ちます。ぜひ、長野県のりんごを買って、ご賞味ください。
二木さんから全国のみなさんにひと言!