そのカフェは、信州伊那谷の中ほど、飯島町にあります。目の前に田園風景が広がる築100年以上の蔵を、2年前(2015年2月)にこの地に移住したご夫婦がコツコツと改修して、素敵なお店にしました。
心地よいジャズが流れる大人の隠れ家
お店の名前は「飯島茶寮(いいじまさりょう)」。重厚な蔵の引き戸を開け一歩中に入ると、田舎の古い蔵の中とは思えない、モダンジャズが似合う空間になっています。外光が少ない蔵の中ですが、上手に照明を使っていて、落ち着いた雰囲気です。店主さんが好きなジャズが流れ、1階に椅子とテーブル席、靴を脱いで上がる2階は座敷形式になっています。1階の半分は吹き抜けになっているので、店内のどこに座っても心地よいジャズの音色が楽しめます。まさに大人の隠れ家といったお店です。
新鮮野菜がたっぷりのガレット
飯島茶寮のおすすめメニューは、ガレット。地元飯島町産のそば粉を使っていて、数種類からお好みのガレットを選びます。取材で伺った時は、生ハムのガレット、ラタトゥイユのガレット、きのことベーコンのガレット、そしてツナと玉ねぎの和風ガレットがありました。ガレットはセットメニューになっていて、前菜、ガレット、ドリンク、ミニデザートが順番に出てきます。
伊那谷では、信州そばをフレンチスタイルで楽しめるガレットを扱うお店が増えているそうで、「信州伊那谷ガレット」としてその魅力を発信しています。飯島茶寮のガレットは、地元の田切農産が作ったそば粉を使用し、水と塩だけで溶いたそばを焼き、中にチーズを入れていて、周りの香ばしい食感と真ん中の濃厚な味の、ふたつを楽しめるガレットです。
野菜作りとカフェを楽しむ伊那谷暮らし
店主さんご夫婦は、定年を機にここの風景が気に入って飯島町に移住。野菜作りなど農作業をしながら、週末はカフェを営業します。「収穫できるうちはできるだけ自分たちが作った野菜を使って料理をしています」と店主さんは話します。たくさん採れる時期は、近くの道の駅に出荷もしているのだとか。月に1回は、お店でジャズライブも開いていますので、ブログをチェックしてみてください。