ＪＡタウン［全農長野］僕らはおいしい応援団 いいJAん！探検隊員の佳代さんが、ひさしぶりに人気商品の秘密に迫る脱力系レポート
佳「Ｌさん、今回ＪＡタウンで販売をはじめた『きさらぎ会の極太アスパラガス』ですけど、なにか特殊な栽培方法ってあるんですかね？」
Ｌ「かよさん、アスパラガスの畑は見たこと無いの？」
佳「え！？ 実は収穫時期の畑は見たこと無いんですよ」
Ｌ「記事を書くには何事も現場主義！ それじゃ、行ってみましょうか」（実はＬさんだって『極太アスパラガス』の栽培方法は良く知らなかったクセに・・）
佳「え！？ 今からですか！？（Ｌさん何時でも突然過ぎです！）」
と言うわけで、信州の中でも真っ先に春が感じられる下伊那地区、豊丘村のアスパラガス生産者、滝川さんのお宅にお邪魔してきました。
最初から太いアスパラガスの衝撃
春の日差しとは言え、そこは信州のこと、風はまだまだ冷たかったのですが、アスパラガスの栽培ハウスは暖かく、収穫を待つアスパラガスがニョキニョキ・・アレ？ なにかが違う、普通の見慣れたアスパラガス畑とちょっと違う。アスパラガスの太さが違うんですね。これまで、私は太いアスパラガスは細いアスパラガスを太く育てているのだと思っていました。しかし、アスパラガスの太さは地面から顔を出した時点で既に太さは決まっているのだそうです。細いアスパラガスは細いまま、太いアスパラガスは太いまま立ち上がってくるのです。
太いアスパラガスのほうがウマ―
一般的に太いアスパラガスは硬くて食べられないと思われがちですが、じつは皮の厚さは太さに関係なく一定であるため、硬さには差は無いのです。（但し、根元の部分３ｃｍ程度はやはり硬いため、皮を剥くと良いです）むしろ「うまさ」の点では一般的なサイズのアスパラガスに比較して太いアスパラガスは本当に「うまい！」のです。
初めて「極太アスパラガス」を食べたときは感動しました。どう感動したのか上手く伝えることが出来る表現力に乏しいのが非常に悔しいのですが、とにかく「うまかった！」んです。
それじゃ、今流通しているアスパラガスの規格を見直して、太いアスパラガスを流通させれば良いと思うのですが、それが中々上手くいかないのが世の中の常ってことで・・・。
なぜ太くないものが市場には多いか
太いアスパラガスは確かに「うまい」のですが、強いて欠点をあげれば
★一般流通の規格で出回る品と比較して収穫までの日数がかかる。
★単位面積当りの収穫量が低い。（結局収益性が低い）
★細やかな水管理が必要で、非常に苦労が大きい。
これに比べて一般的なアスパラガスは比較的作り易く、収益性も上がるのです。アスパラガスの生育管理と収穫作業はわたしたちの想像以上の苦労であり、朝晩２回の収穫や栽培管理が３月から９月まで続き、この間は休みを取りたくても取れないのです。
滝川さん自身、アスパラガスの栽培をはじめるに当って、「これ程苦労するものだと分っていたら始めなかったなあ。この気力が途切れたら止めだろうなあ」と冗談ぽく言われておられました。・・・しかし、その言葉の後で「どうせ同じ苦労をするのなら、人と同じものを作るよりも『自分なりの物』を作って、それで誰かに『うまい』っていって貰えたら、それでまあ、いいんじゃない？」と笑っておられました。
信州の春はアスパラガスが連れてくる
長野県は野菜の産地として有名なのですが、県内の野菜の大半のピーク時期は夏から秋にかけての時期。アスパラガスこそは長野県の野菜品目の中で春の唯一の野菜なのです。スーパーでも、県内産のアスパラガスが出回るのを見かけると、「今年も春が来て、長野県の野菜がはじまったんだ！」と何故だか妙に嬉しくなってしまうのです。
県内でも広く作られているアスパラガス。春のアスパラガスは１年の中でも特にうまいのですが、その中でも極太アスパラガスにはまた別格の「うまさ」があるのです。
一般的なアスパラガスに加えて、是非機会があったら１度はきさらぎ会の「極太アスパラガス」を食べてみて欲しいと思います。あなたのアスパラガスのイメージが変わるかも知れません。
■ 極太アスパラガスの極旨簡単調理術■
むろん茹でてマヨネーズでも良いのですが、この際、ぜひお奨めしたいのが「アスパラ天麩羅」です。唐揚げ粉７：市販のホットケーキＭＩＸ３の割合で作った衣で揚げてみて下さい（唐揚げ粉はいろいろな味を試してみるのもＯＫです）。アスパラガスの旨みがぐーんと引き立ちますよ。
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