里のあんずの花が満開になると北信州にも春

anzu_flower2.jpg花と言えば信州の春。去る4月5日快晴の日、千曲市のあんずまつり実行委員会よりあんずの花の開花宣言が出ました。JAちくまのあんず生育測定圃(せいいくそくていほ)のあんずはその前日に開花したそうです。ようやく陽気も良くなり、予想より数日早い開花です。北信州に遅い春の訪れを最初に告げるあんずの花。じっとしていられなくなり、昔から日本一のあんずの里と呼ばれる千曲市森・倉科地区に、とりあえずあんずの花の開花を確認しにでかけました。

いざ開花状況を確認へ
長野駅からしなの鉄道に乗ると、車窓からは、安茂里駅周辺で満開に咲いている梅の花が見えます。豊後梅は梅と杏の雑種といわれており、豊後梅も杏も花はよく似ています。車内では、後ろの席に座った高校生たちの会話が聞こえてきます。話題は家族でお花見に行く話。彼女たちの話を聞くとはなしに聞いていると屋代駅に到着です。屋代駅からは、あんずまつりのシャトルバスで、あんずの里(中村の池)を経由して、窪山展望公園で下車しました。

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遠くに戸隠の山を望む窪山展望公園付近のあんずは、つぼみが多いながらも枝に一輪、二輪と確かに咲いていました。「一目十万本」という看板のある上平(うわだいら)展望台にのぼってみると、地元のみならず、関東、東海からのお花見客でにぎわっています。あんずが満開になり、山間の斜面も里も一面が見事に花で埋まって、のどかな山里の世界が桃色に包まれ、たくさんの人が訪れるこの下の写真のようなイメージが実現するのもまもなくです。

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あんずまつりウェブサイトからのイメージ写真

展望台から見下ろすと、あんず畑の中で宴をしている人たちもいましたが、出店の人の話では花の見ごろまではあと数日かかりそうだとか。とりあえず今日のところは、杏エール(発泡酒)やおやきを味わって、花より団子といったところでしょうか。なぜだか出店の周りだけ、花が見事に咲いているような気もします。あるいは花の咲いているところに出店を出したのか?

上平展望台からあんず畑の中の小道を下って、あんずの里スケッチパーク(入園料無料)を見学。ここスケッチパークは、昔ながらのあんずの里の風景を再現してあり、休憩所、展示室、あんず園があります。

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ライトアップは今週末の3日間
あんずの里の田畑はすべて立ち入り禁止ですが、ここスケッチパーク内のあんず園は中に入って樹や花をすぐ間近で観察できます。今週末12日から15日の3日間は期間限定で午後6時から9時までのライトアップもあります。

あんずは、カラモモ(唐桃)といって、昔に中国から日本へ入ってきたのですが、パーク内のあんず園には、平和、佐竹丸、昭和、稲玉丸という千曲市森が原産の品種が植えられ、展示室の資料によればひとつひとつの品種にはそれぞれの興味深い物語があります。

ここが日本一のあんずの里と称されるようになるのは、江戸時代のこと。当時は種子の中にある「杏仁」が漢方薬(せき止め)として珍重され、松代藩が栽培を奨励したことから、みごとなあんずの里になったのだといわれています。

千曲の春はこれからが本番
あんずのお花の見ごろは、今週末あたりでしょう。あんずまつりは18日までですが、千曲市森・倉科地区周辺では、6月上旬まで、チューリップ、ジャーマンアイリスへとお花見のリレーが続きます。

関連サイト:

arrow2.gif あんずの里開花状況(ライブカメラ 千曲市)

arrow2.gif 第53回 あんずまつり イベント情報

arrow2.gif 日本一のあんずの里から「あんずブログ」JAちくま

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