ごらんのここ、なんのファクトリーだと思いますか? 実は、収穫されてきた果実を品質別に分けて箱詰めをする選果場の俯瞰写真です。長野県飯綱町倉井にあるJAながのさみずフルーツセンターでは、ただいまりんご「サンつがる」の選果が最盛期を迎えています。
選果場は大忙し
生産者が収穫したりんごがコンテナで次々と運び込まれて、選果場は一日中大忙し。光センサー選果機で、糖度や大きさ、着色によって選別がされ、等級ごとに箱詰めをして出荷されていきます。
果樹の最適地のひとつ
飯綱町は平成17年に牟礼(むれ)村と三水(さみず)村が合併して誕生しました。長野市の北部に位置する地帯で、りんごをはじめとした果樹生産が盛んな地域。いいづなアップルミュージアム(旧三水アップルミュージアム)もあり、一帯はりんごの名産地。果樹園は標高500mから1000mの地帯に点在していて、そこは昼夜の寒暖差が大きく、りんごやももなどの果樹生産に適しています。りんごの栽培面積は約500ヘクタール、生産量は約10,000トンにのぼります。
アップル・ファクトリー
光センサーは、果実の1個1個に光を当て、果実内部を透過した光の量を分析して、糖度・酸度などを測定する機械です。また、大きさや重さ、着色具合なども自動で判別して、ベルトコンベアで選別します。
そして、箱詰めの直前に人の目で最終確認をしてから、自動で箱の中に詰めていくのです。フルーツセンターに光センサーが導入されたのは平成6年。この光センサー選果機によって、選果作業の効率化と、品質不揃を改善して、産地の信頼を高めてきました。よりおいしいりんごがみなさんの元に届くようになったのです。
今年も味はよい
今年の飯綱町のサンつがるの出来は、平年並み。4月の遅霜や8月の高温の影響で、サビ果(表面がザラザラしてしまうもの)の発生や果肉が柔らかめなどの影響があるものの、味は良好とのことです。
1日に15万個のりんご
さみずフルーツセンターでのサンつがるの出荷は8月27日からはじまっていて、今月の20日頃まで続きます。今年の出荷量は10万ケース(1ケース10kg換算)を計画していますから、ざっと計算して1日あたり平均で15万個以上のつがるがこのファクトリーから出荷されることになります。
JAながの さみずフルーツセンター
長野県上水内郡飯綱町倉井2885
TEL 026−253−2224
平成19年度りんごの肥大調査(長野県果樹試験場)
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