ここ数年、認知度急上昇中なのがこのテンペ。テンペは英語では「Tempeh」と書きます。もともとインドネシアの伝統的な食べもので、煮た大豆をハイビスカスやバナナの葉などにいるテンペ菌で発酵させて作ります。
製造方法が日本の納豆と似ているため「インドネシアの納豆」などと呼ばれることもあって、近年流行しつつある東南アジア系の料理店などで、食べたことのある方も多いんじゃないでしょうか? これまでは自然食品店の冷凍食品の棚などで販売されていました。
納豆のような強いにおいや糸引きがなく、味はどちらかというとチーズに近い感じ。クリのようだと表現する人もいます。大豆の持つ栄養成分にテンペ菌の発酵パワーが加わり、食物繊維やイソフラボンなどが豊富なヘルシー食品を作りあげています。
おいしいテンペをまずは食べてください
JA北信州みゆき女性部テンペ農産加工の会は、自分たちが生産した大豆を使ってテンペを作っている女性グループ。昨年の1月に設立された会で、現在20人ほどの会員がテンペを使った料理の研究や販売を行っています。会代表の荻原厚子さんにお話を聞きました。
JA北信州みゆきの女性部では、各家庭で安全・安心な大豆が食卓に上がるようにと、全部員に大豆の種子を配ってきました。そして3年ほど前から、その大豆を有効活用しようと加工食品作りの検討をはじめたそうです。
自分たちの育てた大豆からできました
当初は豆腐加工が中心でしたが、あるときテンペの存在を知ると「ひとつチャレンジしてみよう」という話になり、大学の先生や栄養士の方から作り方を教わって、料理講習会にも参加し、テンペ作りを身につけたのです。もちろん、そこで使われる大豆は全て女性部員のみなさんが丹精込めて育てたものです。
12月と1月には、地元のA・コープみゆき店(飯山市)で、今回はテンペの入ったコロッケを販売。これは、「惣菜コーナーにも地元産の原料にこだわった手作りの味を提供したい」という部員のみなさんの熱い思いで実現したものだとか。
まずはテンペのコロッケからどうぞ
テンペ料理をいろいろ研究した結果、コロッケがいちばん親しまれやすいだろうということになり、第一弾の販売商品となったのです。販売に合わせて、テンペ入りお好み焼きなど、毎回違ったテンペ料理を試食品として提供し、レシピも配るなど、テンペの認知度アップにも力を注いでいます。
「テンペはにおいがほんど無く、クセがないので幅広い料理に使えます」と荻原さん。「栄養の吸収率も高く、自分たちで作った安全・安心な地元産農産物を使っているので是非、多くの人に食べて欲しいですね」
A・コープみゆき店で販売中
部会では現在もテンペ料理を研究中とのことで、今後、どのような料理が販売されるのか楽しみです。会のみなさんが作ったテンペは、A・コープみゆき店で販売しています(1個200円)。また、テンペを使ったコロッケの販売会は月1回程度行う予定で、2月は18日(日)の午後に同店で予定されています。
左の写真は、テンペをしょうゆに浸して、しばし待ったのちに油で揚げたものです。10分ほどで手軽に作れる料理ですが、ホクホクでおいしく、酒の肴にもピッタリの一品。
これを読まれてテンペに興味を持った方で、近々野沢温泉など北信州の飯山市のお近くまで行く予定がおありの方、どうぞA・コープみゆき店にお立ち寄りになり、会のみなさんのテンペをまずは手にとってみてください。残念ながら通信販売はまだおこなわれていないようです。
JA北信州みゆき
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A・コープみゆき店
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定休日 原則第3水曜日