食育・健康

納豆の究極の姿!?納豆のプロの「どらいなっとう」

どらいなっとう

今回は節分にちなんで、豆のお話です。
みなさんは、ドライ納豆を食べたことはありますか? 納豆ふりかけやおつまみ用スナックとして、よく市販されているのは、油であげたカリカリとしたお菓子のようなもの。しかし、それとは製法がまったく違う、豆の味を濃縮させたフリーズドライ製法の「どらいなっとう」があるんです。

「納豆の健康効果そのままのどらいなっとうを作りたい」

このどらいなっとうを作っているのは、長野市にある有限会社村田商店です。村田商店は、創業昭和26(1951)年、納豆ひとすじの専門メーカーで、3代目である村田滋社長が、納豆工場の空いているときに何かできないか? と、どらいなっとうを発案。納豆菌による整腸作用などの健康効果を期待して食べる方も多い納豆なので、油などを使わずに、豆の味や納豆の健康効果そのままのどらいなっとうを作りたい、と試行錯誤のうえ完成させました。

どらいなっとう

農林水産大臣賞を受賞した道祖神納豆など、豆にこだわった納豆も販売されています

どらいなっとう作りは、専用の納豆作りからはじまる

村田商店では、「おいしいどらいなっとうは、おいしい納豆から」と考えているため、通常の納豆と同じように手間をかけて、どらいなっとう用の納豆作りから行っています。その納豆を専用の装置に入れて温度、湿度、気圧などを制御し、およそ38時間乾燥させることで、どらいなっとうが完成します。豆を水に浸す工程から換算するとおよそ6日間もかけて作られています。

どらいなっとう

納豆をフリーズドライにする装置

どらいなっとう

装置の中の様子

どらいなっとう

納豆をフリーズドライにした直後。膜のように見えるのは、納豆菌

村田商店がフリーズドライ製法にこだわるのは、加水するとぬめりが蘇り納豆そのものを味わえるから。そして、保存性に優れ、長時間おいしさが持続するからです。食感はさくさくとしていますが、口に入れるとぬめりが出てきて、ほんのり納豆の香りがします。

どらいなっとう

フリーズドライした納豆は、手で簡単にほぐれます

原料の大豆にこだわり、自然の力を引き出す

どらいなっとう

ながのいのちシリーズ(長野市農業公社、道の駅中条との共同開発)

原料の大豆は長野県産豆にこだわっていて、「ひとりむすめ」「黒大豆」「スズロマン」「ナカセンナリ」「麹いらず」などの品種を使用しています。天然塩を使用した有塩と無塩のタイプがあり、味付けも塩のみとシンプルなので、納豆以上に納豆の本質が味わえるように感じられます。乾燥させることで、お料理やサラダのトッピング、お子様のおやつなど、納豆の用途も広がります。

20170201natto07.jpg 村田社長は、高品質な納豆づくりのポイントは、原料大豆の厳選だといいます。納豆の作り手は、豆が発酵するのに最適な環境を整えるだけ。そして、納豆のおいしさとは「耳をすませて味わうような、ほのかな味のちがい」だと教えてくれました。

どらいなっとうは村田商店の直売ショップのほか、地産地消協力店の道の駅や長野駅構内のお土産店などで販売しています。納豆の味が濃縮されたどらいなっとうを食べて、こだわり県産豆のやさしい味の違いを比べてみませんか?

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有限会社村田商店

  • 長野県長野市若里1-4-8
  • TEL 026-226-6771
  • 直売ショップ
  • 営業時間 9:00~17:00
  • 定休日 日曜、祝日
この記事を書いた人

ピーチちゃん

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