9月18日のブログで、大町市立大町東小学校で食農教育の一環として行われたジャガイモづくりの様子についてお伝えしました。その後、講師を務めたJA大北の女性部社支部会員やJA職員のもとに、子どもたちから感謝の思いを込めた"カレー祭り"の招待状が届いたそうです。畑でとれたジャガイモを使ったカレーは、どんなカレーになったのでしょうか?
小学生とJA会員・職員が一緒に育てた野菜
大町市立大町東小学校の3、4年生は、春に種芋の植えこみをして、水やりや追肥、芽かきなどの管理をJA大北の女性部社支部の会員と一緒に行ってきました。また、野菜の育て方や病害虫について、JA大北南部営農指導員を講師に招き学習会を行いました。夏には、みんなで育てたジャガイモやニンジンを収穫し、いよいよ、今回は"カレー祭り"! 畑でとれた野菜を使ってみんなでカレーを作り、会食を行います。
大切な野菜たちを丁寧に下ごしらえ
「こんにちは〜!」
大きなあいさつが飛び交う校内で、生徒たちは元気いっぱいで迎えてくれました。今日は、4年1組と2組で行います。班ごと分かれ、それぞれの班に女性部会員やJA職員が入り、一緒に調理します。包丁を怖がる様子もなく、「私も野菜を切るー!」と子供たちは進んで調理をしています。包丁と皮むき器を使って、ジャガイモの皮もきれいに剥けました。みんなで交代でカットした野菜は、大きめにカットされたもの、細かく刻まれたものなど、いろいろなサイズがあって、おいしいカレーになりそうです。ジャガイモの芽とり以外は、ほとんど子どもたちがカットしていました。みんな、とっても上手です。
野菜を炒めるときも、みんなで混ぜます。アクとりもしっかり行いました。「まだー? まだー??」と野菜が煮えるのが待ちきれない様子です。出来上がりが楽しみですね。
農業の大変さを学んだ子供たち
元気をもらった大人たち
煮込んでいる間にはじめの会を行い、代表の生徒から「虫退治は怖かったけれど、ジャガイモやニンジンができた。おいしく食べるのが楽しみです」「暑い中、草刈りや虫退治をしてくださって、ありがとうございました」「ジャガイモの種は、ジャガイモだとわかりました」などと、感謝の言葉を伝え、手作りの手紙や折り紙を貼った感謝状を贈りました。
また、JA大北女性部社支部を代表して原部長から「自分たちが食べる野菜を自分たちで作ることで、農業の大切さを実感してもらえたでしょうか。私たちも子供たちのがんばりと、楽しく作業する姿からたくさんの元気をもらいました。街や畑で見かけた際には、声をかけてくださいね」との言葉を送りました。
鈴木校長先生は、今回の取り組みを通して「人や地域とのつながりができてよかったです。『自分たちで育てたものを、人との関わりの中で作って食べること=生きる力』。そのことを子供たちが経験できて、とてもいい機会になりました」と話してくださいました。
女性会員と交流する生徒たち
「いただきまーす!」
喜び、感謝し、楽しむ・・・
「食」を通して育む生きる力
いよいよ、みんなで会食する時間です。
「いただきまーす!」
みんなとってもおいしそうに頬張っています。自分たちで育てた野菜を使い、自分たちで調理したカレーは、やっぱりおいしいんですね。サラサラなカレーやトロっとしたカレーなど、班毎にいろいろなカレーに仕上がっていました。子どもたちは、他の班のカレーも味見したり、カレーをブレンドして味わったりして楽しみました。
自分たちで作ったものを食べる喜び、食べることへの感謝の気持ち、食べることの楽しさ・・・。忙しく済ませる食事の中で、私たち大人も忘れてしまいがちですが、「食」は、生きる力を育む大切なものをたくさん学ばせてくれる場でもあるのですね。
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