夏の青い空のような、何とも言えない味わいのある色・・・それは、藍(あい)色☆
夏は、昔から染物に使われてきた藍が、よく育つシーズンです。
去る7月29日に、長野県安曇養護学校高等部あづみ野分教室で、一般の方を対象に「藍染め講習会」が開催されました。藍の生葉で染めると聞き、どんな色の染物ができるのかとワクワクしながら参加してきました。
手作り作品を地域へ
長野県安曇養護学校高等部あづみ野分教室(以下、あづみ野分教室)は、安曇野市豊科にある南安曇農業高校内にあります。あづみ野分教室では、国語や数学などの授業のほかに、将来仕事に就くことを目標にして作業学習を行っており、この学習の一環として藍染めや木工製品、洋菓子などを作り、地域のお店で販売しています。
また、あづみ野分教室では、同高校の畑で今回の講習会でも使う「タデアイ」というタデ科の植物を栽培しています。生葉染めは今の時期しかできないため、夏場以外は乾燥させたダテアイを使って藍染めを行っています。
「藍染め講習会」では学生が先生に
まず、その日の朝、畑から採ってきたダテアイを、葉だけ取り分けます(採ってから時間が経つと萎れてしまい、あまり色が出ないとのことです)。採れたての生葉400グラムと水3リットルをミキサーにかけます。生葉400グラムは結構な量なので、何度かに分けてミキサーにかけます。まだ、この状態では青汁のような緑色です。ダテアイはタンパク質と反応してあの藍色になるとのこと。学生のみなさんは手に藍色をにじませながら参加者からの質問に答え、一生懸命教えてくれました。
ミキサーにかけた液体を洗濯ネットで濾し、薬品を入れると、ぶくぶく泡がたって染液ができます。その中へ、濡らした布を入れて染めます。染液へ浸している時間は、たった5分程度。意外とすぐ染まるんですね! たのしみ〜♪
待ち時間には、学生の着ているTシャツを見ながら、「Tシャツは染まってるのに、糸は染まらないの?」「糸はポリエステルなど化学繊維でできているので、染まりません」など、熱心な会話が繰り広げられていました。
きれいな藍色が表れました!
水で濯ぐと、あの藍色に仕上がっていました。あとは、中性洗剤で洗い、乾燥させて完成です。布には、あらかじめ輪ゴムやビー玉、割り箸などで模様をつけておいたので、どんな風に仕上がっているか・・・いろいろな模様が出来上がっています!
編集部員も体験させていただきましたが、模様はどれも趣があるように感じられ、絵を描くのは得意でなくても染物は失敗がなく、我ながら予想以上の仕上がりに大満足でした!
参加者に感想をお聞きしたところ、「藍染めを自分でするのは、初めて。ぜひ家でもやってみたい!」「楽しかった。学生が一生懸命!」と、みなさんとても満足の講習会だったようです。教室はとても温かい雰囲気に包まれていました。
あづみ野分教室の生徒たちが作った藍染めは、下記の店舗等で販売しています。信州安曇野のお土産に、すてきな藍染作品はいかがですか。
◇安曇野市
・碌山美術館
・安曇野がった工房(大王わさび農場内)
◇松本市
・CAFE THE GROVE
◇あわせて読みたい
・味噌風味がたまらない☆玄米粉パウンドケーキ(あづみ野分教室)
・コーヒーが美味しいコミュニティカフェ (CAFE THE GROVE)