密着諏訪御柱祭報告 上社山出し見聞鳥肌記

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奥山の大木 里にくだりて 神となる ヨーイヤサ!

4月2日から2日間、信州諏訪の人口は、いったいどれくらいにふくらんでいたのでしょうか、と言いたいくらいに、人、人、人、また人、人、人の人の波、氏子と観光客の多さには吃驚(びっくり)させられます。

そう、いよいよ待ちに待った、かぞえで七年に一度開催される、天下の大祭「信州諏訪の御柱祭」がはじまりました。

今回は上社山出し(4月2〜4日)での、諏訪の老若男女たちの熱き模様をお伝えします。

人びとがひとつになることのすごさ
なにかと個人を優先するこんな時代にあって、諏訪圏内のすべての集落の様々な人々が、共同してひとつのことを成し遂げようとする、この圧倒的なパワーに、まずは驚かずにはいられません。同時に感動すら憶えます。諏訪人に流れるDNAのなせる技なのか、あきらかに氏子ひとりひとりすべての心がひとつとなっています。

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木落とし坂で
2日朝7時半から綱置場をスタートした8本の柱(諏訪大社上社本宮と前宮に各4本建てる)は、本当に大勢の地区の人々や観光客の手によってゆっくりと運ばれ、一番目の柱が3日朝には、平均斜度26度の「木落し坂」上にその勇姿をみせました。

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よく晴れたさわやかな風の吹くなか、前メド(御柱の前後にV字型に取り付けた柱の前方)を左右に揺らしながら、これに乗る氏子たちが、

「ヨイテコショ」

のかけ声とともに、手に持った御幣(おんべ)を振っています。

そして、ついに坂の上に大きくせり出してきた御柱が、

「やぁぁ〜 ここはぁ〜 きおとしぃ〜 おね〜がぁ〜いだぁ〜」

と、木遣りとラッパ隊を合図に動き出します。

「ヨイサッ ヨイサッ ヨイサッ 」

氏子たちの心をひとつに、御柱はV字をキープしたまま、

ズズズッーと、低く重い音と、湧き上がる大歓声や悲鳴とともに、木落し坂を下っていきます。

ズズズズズズズズズズズズズズズズズッッッッッッッッッッッッーーーー

前後にメドテコがあるため、バランスをとりながら下っていくのが、氏子たちの腕の見せ所です。御柱は、前回のおよそ2倍もある高さから、雷鳴のような轟音と共に見事に下っていきました!!


川を越えて
午後には、山出し最後の山場である「川越し」の場、茅野市宮川へ到着。この場所で御柱を八ヶ岳の雪解け水で洗い清めることになります。宮川を御柱が泳ぐように、氏子も胸や腰のあたりまで冷水に浸かり、ずぶ濡れになりながら、対岸へ渡っていきます。


かくして約12キロに及ぶ旅を終え、最後に山出し終了地点(御柱屋敷)へ到着。3日4日と、次々と運ばれてくる8本の柱が、5月2日から行われる1カ月後の里曳きまで御柱屋敷で静かに待つこととなりました。

今後も見どころ目白押しです
信州諏訪の気候は、ソメイヨシノの花もまだつぼみというところですが、それに負けない諏訪人の心意気と、集団の織りなすハイテンションの熱狂と誰にも止められずに心が震え体が熱くなるような気持ちが伝わってくる上社山出しでありました。今週は引き続きもうひとつのハイライト、下社の山出し(木落とし、坂落とし)がおこなわれます。

お祭好きもそうでない人も見逃せない、今週末も、来週以降も見どころ目白押しの信州諏訪御柱祭にお越しになってください。

そして御柱を動かすみなみなさまには「みぃなさぁま〜 ご〜ぶじで〜 おね〜がぁ〜いだぁ〜」どうか怪我がありませんように。


諏訪御柱祭主要日程

下社
山出し:4月9日(金)、10日(土)、11日(日)
流れとみどころ、予定、地図、アクセス法

上社
里曳き:5月2日(日)、3日(月・祝)、4日(火・祝)
流れとみどころ、曳行地図、曳行予定時間、アクセス法

下社
里曳き:5月8日(土)、9日(日)、11日(月)
流れとみどころ、曳行地図、曳行予定時間、アクセス法


信州諏訪御柱祭公式ホームページ:諏訪地方観光連盟

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