小平農園
「食用ほおずきとジャムのセット」
野菜なの?フルーツなの?
食用ほおずきの原産地は南米ペルー(欧州という説もあり)で、日本で栽培が始められたのは平成に入ってからと言われています。全国的にまだ生産量が少ないため、食用ほおずきを初めて知ったという方もいるかと思いますが、食用ほおずきには、ビタミンとミネラルのほか、コレステロール値を下げる効果があると注目されているイノシトールが豊富に含まれているため、美容と健康のために食生活に取り入れる方も増えてきています。
薄茶色の殻を割ると、ビー玉よりひとまわり大きいオレンジ色の実が顔を出します。見た目はオレンジ色のプチトマトのよう。ほおずきはナス科の植物なので位置づけとしては野菜になりますが、酸味のあとにくる甘味、フルーティーな香りは果物を連想させます。
八ヶ岳山麓の「オレンジチェリー」
大自然に囲まれた八ヶ岳山麓の茅野市湖東で200年以上続く「小平農園」の8代目、小平邦雄さんも食用ほおずきに魅せられた1人です。知人からもらって食べたときのおいしさと、ものめずらしさから2000年頃から本格的に栽培を始め、今では700本以上の木を育てています。小平農園で栽培しているのは「オレンジチェリー」という品種で、糖度は13%前後、粒が大きいのが特徴です。特に長野県の高地で栽培されたものは、寒暖の差が激しいことから糖度がのり、甘くておいしいといわれています。
農薬不使用で種から栽培
ほおずきは多年草の植物ですが、寒さが厳しい地域(茅野市も含まれます)では冬を越せずに枯れてしまうため、種から栽培しています。8月中旬~霜が降りるまでが収穫の時期。ほおずきは風が吹いたり、ちょっと触れられただけでも折れてしまうため、補強用のネットを張っているものの、台風がくると折れてしまわないか心配になる、と言います。「畑へ植え付け直後にネズミ・モグラに根を食べられてしまうと1株がダメになってしまうし、補強用のネットを張るのは大変だけど、花が咲いたとき、色づき始めたとき、そして収穫のときはうれしいね。また、栽培のなかで寂しいことは初霜が降りたときかな」と小平さん。ほおずきに対する愛情が伝わってきます。
小平農園では、育苗から収穫まで農薬は全く使用していません。化学肥料は、植える前に地力を上げるための全体的に施肥するものと、弱いところだけ部分的に施肥しているだけで、農産物そのものの特性を生かした環境にやさしい栽培方法をとっています。その努力が実を結び、2016年には環境に配慮した持続性の高い農業生産方式を取り入れている農業者のみが認定される「エコファーマー認定」を受けています(諏訪-1077)。
ケーキやフランス料理など、幅広く活用
小平さんが食用ほおずきの栽培を始めた頃は、希少さゆえに販路はあまりなかったそうです。イベントや商談会に参加しても話がまとまることのほうがめずらしかったのだとか。近年では味が良いことや栄養価が高いことから注目されはじめ、ケーキや大福といったお菓子の主役として使われたり、中華料理、フランス料理にも使用されるなど、徐々にではありますが販路が拡大しています。
小平さん自身も「地元で採れたものを地元で加工したい」との思いから、小平農園で採れたほおずきを地元加工会社に委託してジャムを造っています。今回プレゼントするのは、ジャムと生食用のほおずきのセットです。「味が一番良いのは今の時期!」と小平さん、まずは殻を剥いてパクっとほおずき本来の味を楽しんでみてください。アレンジをしたい方は、輪切りにしてサラダのトッピングにしたり、凍らせて食べるのもおいしいですよ! もちろん、ジャムに加工しても良し! 食べ方いろいろなほおずきを楽しんでみてくださいね。
食べるときはこんな風に
食用ホオズキは小平農園のWebサイトから注文できます。
食用ほおずきの小平農園
A・コープファーマーズ ピアみどり店(長野県茅野市豊平3066)の直売コーナーでも販売中です。