JA大北
「小谷漬 5袋×300g」
北アルプス山麓の暮らしの知恵
北アルプス山麓には日本を代表するスキー場が連鎖状にならび、多くのスキーヤーを魅了してきました。夏季は、避暑やトレッキングに訪れる方も多く、大町市は黒部ダムや立山方面への登り口の基点にもなっています。
大北地域は、山菜の宝庫でもあります。特に小谷村周辺は自然豊かで、地域の人々は自然の恵みそのものである山菜を収穫し、食文化に取り入れてきました。春の訪れは里から山間部・山頂へと上っていき、山菜も同様に成長するため、標高差のある地域ほど収穫できる期間は長くなります。
JA大北の山菜加工場は、「小谷漬」の他に「山うど木の葉漬」をつくっており、5月6月の山菜収穫の最盛期には活気付きます。山菜の収穫できる期間はとても短く、種類や個体・気温によっては1日で大きくなり過ぎて収穫適期を逃してしまうこともあります。山菜採りの名人たちは、自宅周辺の植物の変化と関連付けて山に行く人もいます。たとえば、庭の桜が満開を迎えたら、A地点の山うど、散り始めたらB地点の山うど、深い山に入らなくても入山ポイントのツツジの花が咲き始めた頃が収穫の目安、と言った具合です。毎日生育状況を見に行くのが大変な深山の山菜を効率的に収穫するための暮らしの知恵と言えましょう。
近年は、山菜採り名人たちも高齢化しており、深山に自生している重い山うどを担ぎ下ろす人も少なくなってきました。こうした状況から、JA大北は休耕田等を利用した山うどの栽培にも力を入れています。山うどは多年草で収穫量が安定するまでに2、3年かかりますが、平成29(2017)年には新たに29人が栽培を始めました。栽培することにより、収穫時の省力化と加工に最適な大きさでの収穫が可能になります。今後が楽しみな栽培品目のひとつです。
手間ひまを惜しまず、原料にこだわる
こうして収穫された山うど等の山菜や野菜は、一度塩蔵します。山菜加工場では、大きな桶や、深さ3mほどの水槽に30%の塩で漬け込みます。不要部分を地元のお母さんたちが手作業で取り除いてから塩を振り、一定期間置くと浸透圧で水分が出てきます。さらにひと手間掛けて、浸み出してきた水を抜いて再び塩を振り、塩蔵します。塩を使うのは保存が目的で、最終的には洗い流してしまうのですが、JA大北小谷山菜加工所では自然の恵みが豊富な海水塩を使うなど、小さなところにこだわることが、大きな信頼・味を守ることに繋がっています。
こうして塩で漬け込まれた山菜・野菜は、保存料等の添加物を使わなくても、常温で何年も保存が可能となります。山菜・野菜を無駄なく食べ切るため、また野菜の少ない冬の間も食べられるように、と地元で大切にされてきた食文化です。
一度食べたら忘れられない味と食感
プレゼントの「小谷漬」は、白馬エリアでも特に人気の郷土食です。白馬地域を訪れた方は、飲食店で福神漬けのような漬物を食べたことがありませんか? それが「小谷漬」です。塩蔵したきゅうり、だいこん、にんじん、なす、みょうが等を塩抜きし、醤油ベースの漬け汁で味付けしています。塩蔵ならではのカリカリ・コリコリとした小気味良い食感がお楽しみいただけます。この食感とほどよい塩味が食欲をそそり、一度食べたらクセになることでしょう。ぜひお試しください。
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※JAタウンでは、4種類の味が楽しめる「小谷の四季 漬物4種」も販売しております。