新・信州暦 深まる秋を収穫祭で迎えるとき

asama.jpgあの暑かった日々はどこへ行ったのか、と思うくらい一気に信州も涼しさが増してきました。長野地方気象台によると、9月の平均気温は長野市と飯田市で観測開始以来最も高かったとか。10月の声を聞いたとたん、クールビズが終わり、上着を着るのが丁度よいくらいの気候になりました。高いところではストーブやこたつの話題も出ているころかもしれません。本格的な紅葉はまだ少し先ですが、山々も少しずつ色づきはじめていて、そろそろ高い山から紅葉の情報が届きはじめるころでしょう。

伊那市高遠町の入笠山牧場では、夏のあいだ標高1600〜1900mの高原に放牧されていた約190頭の牛たちが、一回り大きくなって酪農家のもとに里帰りしました。長野市信里や飯山市瑞穂の棚田で、棚田オーナーや地元の小学生の収穫体験も終わりました。この6日(土)には長野市のエムウェーブで「2007長野市農業フェア」という収穫祭が開かれ、農産物の販売やおやき村の設営、収穫を祝うもちつき会などが行われます。7日(日)には信州の豊富な秋の恵みを愉しむ「秋のデザートバイキング」が長野市のホテル国際21で開かれます。

余談ですが、あさま(写真)の走る長野新幹線が開通して10月1日で10周年を迎えました。新幹線の開通で都心と長野は、だいたい1時間半ぐらいと、随分と近くなりました。つい最近のことのように感じるのですが、もう10年が経過しているのですね。

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seinaiji_hanabi.jpg3日は下弦の月。日本の三大奇祭のひとつともされる「浅間温泉松明まつり」が夜に行われます。火の燃え立つ長さ3m、直径2m以上もあるたいまつが100本あまり、火焔太鼓を先頭に温泉街の入口から御射神社まで練り歩きます。4日は1957年に当時のソ連が世界初の人工衛星スプートニクを打ちあげた日であることから、世界的に「世界宇宙週間(World Space Week 2007)」がはじまる日です(10日まで)。夜空を見あげるときは暖かい格好をするようにしましょう。また4日はありとあらゆる動物たちと人間の関係を祝福する「世界の動物の日(World Animal Day)」でもあります。

5日は上高地帝国ホテルが開業した日(1933年)です。今年は11月6日(火)までの営業。あと1ヶ月、深まりゆく秋を静けさのなかで堪能できます。

7日が日曜日で、8日月曜日が体育の日で祝日ですからまたまた連休です。6日の土曜日の夜から9日まで、南信州の清内路村(せいないじむら)では260年余りの長い伝統を持つ手作り花火が村内の神社(上清内路諏訪神社、下清内路諏訪神社・建神社)に奉納されて夜空を赤々と焦がします(写真)。夏の花火とはおもむきの違うもうひとつの信州の秋の花火もなかなかに心を奪うものです。

また6日と7日の2日間、八ヶ岳山麓の縄文のヴィーナスで知られた茅野市尖石(とがりいし)縄文考古館をメーン会場に「茅野市5000年祭尖石縄文まつり」が、今年もひらかれます。

軽井沢と深い縁のあったジョン・レノンの誕生日である9日は、暦では二十四節気のひとつ「寒露」。暦便覧には「陰寒の気に合って、露むすび凝らんとすれば也」とあります。秋の深まりを感じさせるころです。そして11日が新月。信州全体がまるごと収穫月ですから、各地の鎮守さまで例大祭や、他にもそば祭りや、きのこ祭り、ふるさと祭りなどの収穫祭が行われます。

さて、次週の「長野県のおいしい食べ方」は収穫祭のまっただなかということでお休みをいただき、次回は夜空に夕月(月齢5日)のかかる17日にお会いいたします。これからは日一日と秋も深まります。急に寒くなりますので、お風邪など召しませんように。

indexarrow.gif 長野県の秋の特徴 長野地方気象台のウェブサイトより

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