新・信州暦 秋分の日からは公式にも秋です

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金星が明けの明星として帰ってきています。夜明け前の空でひときわ明るく輝いているのが金星です。秋分の日が迫り、ようやく秋が来たかなと思ったのに、この連休には信州も30度を超す日がありました。今週も最高気温は、平年より高いようです。

なかなか秋らしい気候になりませんが、農家の努力もあり、農産物は着々と成長し、たわわに実っています。果樹では、ブドウの巨峰、ロザリアビアンコ、ピオーネや、梨では南水などが収穫されています。また、りんごも早生種が終盤になり、中生種の秋映(あきばえ)などが色づいてきています。いましばらく、お待ちください。

金色に輝いた稲は今週末に収穫のピークを迎えます。先週は、すでに長野県の南に位置する米どころ上伊那や中信の安曇野で収穫がはじまりました。今年の生育状況は、7月の低温で心配されましたが、その後は比較的に天候も良い日が多く、順調に育ちました。家族総出で稲刈りという風景もご覧になれるでしょう。

その他、八ヶ岳山麓のふもとの川上村では、秋の高原野菜のレタスやハクサイが収穫間近です。また、菊の産地の富士見町では、墓や仏前に供える輪菊が最盛期を迎えて、JA信州諏訪の集荷所からは連日約3000ケースが出荷されています。

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equinox.jpg20日は秋の彼岸の入りです。そして上弦の月。午後にはすでに空にかかり、夜半には沈んでしまう月が日を追うごとに大きくなっています。この日から秋分の日まで、日本ではお彼岸となりますが、南半球南米のペルーではインカの人たちが太陽の誕生日を祝う祭りが行います。太陽を祭る神殿以外の火がこの日から8日間すべて消されて、生け贄を捧げる儀式などが執りおこなわれるのです

21日は二十四節気・雑節等の「社日(秋)」といい、生まれた土地の産土神(うぶすながみ)に参拝する日。無形文化財にもなっている白馬村青鬼(あおに)神社の火切りの神事もこの日におこなわれます。伝統的建造物群保存地区に指定され棚田100選としても有名な白馬村青鬼集落には信州の原風景が残されています。

23日は彼岸の中日で秋分の日。太陽が特別な場所を通過し北半球において公式に秋がはじまる日です。今年の秋分の時間は18時51分。暦便覧に「陰陽の中分となれば也」と記され、この時を境にして暑い日は減り、代わりに冷気を感ずる日が増えるはずです。この日は昼と夜の長さがほぼ同じになります。そして25日は中秋の名月、またの名を芋名月(十三夜)。月見団子を作って、待ちに待った月見をしましょう。月の出は長野市では16時45分。夜は長く、月を見る時間は充分にあります。もし雨が降ってさへいなければ。

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indexarrow.gif 長野県の秋の特徴 長野地方気象台のウェブサイトより

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