新信州暦 ようこそ信州が最も熱くなる夜へ

august.jpg相変わらず暑い日が続いておりますが、いかがお過ごしでしょうか? セミもいのちを振り絞って鳴いています。暑さに参ってしまったという方もいらっしゃるでしょうか? ぜひ体調管理にご配慮いただき、楽しい夏の思い出作りへ万全の準備を整えてください。お子さんやお孫さんが夏休みというご家庭も多いことと思います。ご家族で海、山、川へお出かけ、またはご夫婦、お仲間と各地にお出かけの予定をされている方もいらっしゃるでしょう。みなさまのお出かけの計画の中に「信州」が予定されていますように・・・! 信州にいらしてくださることを、編集部一同、楽しみに待っております! 長期間お出かけされる方も、「長野県のおいしい食べ方」は8月も毎週更新・発行予定です。毎週水曜日のチェックを、どうかお忘れなく♪ お出かけの際はくれぐれも水の事故やお車の事故には十分お気をつけください。

cornbear.jpg夏になると自然豊かな信州ではこんな話題が耳にはいることがあります。県北部の上高井郡高山村の民家に熊がでた、という事例が報告されました。この時期、熊は庭に植えられたトウモロコシを狙ってやってくるのです。山間に住む人からは毎年「熊にトウモロコシを全部やられた」などという話を聞きます。自然と共存する限り仕方のないことですが、大事に育てた農作物に生産者がひとつもありつけないという農家の気持ちは切ないことでしょう。せめて熊が人を襲うような事態がないようにと祈るばかりです。stork.jpg一方で嬉しい動物との出会いもありました。1日の朝、松本市梓川梓で国の天然記念物のコウノトリが3羽目撃されました。コウノトリたちは田んぼのカエルをついばんだり、電線に止まったりと静かに過ごしていたようです。豊かな自然が保たれ、多くの動植物が集まる環境を維持していきたいものです。

rainrain.jpgここ数日の信州は曇りの日が続いています。2日月曜日は上田市の中心市街地が激しい雷雨に見舞われ、真田町傍陽(そえひ)では2世帯5人に避難勧告が出されました。この大雨で林道に土砂が流れ込み、また農道が埋まるなどの被害が生じました。県中心部の松本市でも1時間に最大雨量49ミリと記録的な大雨に見舞われました。ここのところ雨に飢えていた編集部のあります長野市でも、昨日3日の午後は大雨が降りました。作物にとっては嬉しい半面、激しい雨は反対に作物の敵となります。操れない天候との戦いに農家は試行錯誤を繰り返します。

harvest.jpg曇り空は夏の厳しい日照りをさえぎってくれるとはいえ、ムシムシと湿度の高い日が続き、少し油断するとすぐに体力を奪われてしまいます。それでもこの時期、食欲をなくしてしまってはもったいない! 夏に輝くのは真っ黒に日焼けした子どもたちだけではありません。収穫したての農産物が、キラキラとみずみずしい輝きを放っています。桃、ぶどう、プルーン、スイカ、レタス、白菜、グリーンボール、など信州を代表する農産物が豊富に出揃う時期です。これらの夏の私たちの体を養ってくれる夏の農産物は、生産者が炎天下で汗をぬぐい、体力を振り絞って届けてくれた贈り物です。この時期の農家は日差しの強まる日中は田畑にでるのを避け、早朝もしくは夕方に圃場で作業をが出来るのが理想。しかし収穫の最盛期はどうしても、炎天下の中、作業をしないと間に合いません。そうして届けられた旬の贈り物を、大切にいただきたいですね。

shinshusummer.jpgさて、JAから届いた話題をご紹介します。長野県南部にあります、JA上伊那は市と協力して都会からの子どもたちを招き、「生き物環境調査」を行いました。都会では体験できない、動植物とのふれあいを図鑑を通して体験するものです。また、JA中野市では親子で参加できる料理教室が開かれました。地元野菜を使ったお料理作りを楽しむ、親子での食育です。多くの子どもたちの絵日記の一ページに、農業や食と触れ合い、自然や命の大切さを学んだ記憶が多く描かれていることを願います。

top_0804_fix_small.jpg*巻頭のカバー写真を入れ替えました。8月1日の午後、佐久市前山で撮影した「シシトウ」。トウガラシの甘味種が「ピーマン」で、ピーマンの小果種が「シシトウ」です。栽培も簡単で、たくさんの実をくれるシシトウは、家庭菜園の強い味方。辛くはありませんので、焦げ目がつくぐらいに軽く焼いて、しょうが醤油やナンプラー醤油につけたり、シンプルに塩コショウで食べるのが夏の食卓の定番です。


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wappen2010.jpg連夜各地で花火が打ちあげられていますが、今週から来週にかけての信州は祭りウィークとでも呼ぶべき日々が続きます。伝統的な祭りから市民祭りまで、とにかくいろいろな祭りが続きます。5日の日には飯田市でいいだ人形劇フェスタ2010が幕を開けます。78年に世界人形劇フェスティバルが飯田市で開催されたことをきっかけにはじまった人形劇の祭典。国内はもとより、海外からもプロ劇団やアマチュア劇団、学生劇団等が参加し、現代人形劇や伝統人形芝居など、幅広いジャンルの人形劇が一堂に会し、飯田市内の約100会場で8日まで上演されます。また、大人の時間も演出するミッドナイトシアター、飯田市中を練り歩く人形劇パレード、人形劇の基礎を学ぶワークショップなど、楽しい企画盛りだくさんのお祭りです。binzuru2.jpg有料公演もあります。全公演共通の参加証ワッペン(700円)が必要(3歳未満不要)。ワッペンだけで見られる公演もたくさんあります。今年のテーマは「人も人形も輝く夏」。人形劇人と市民が交流しながら、ともにつくっていくことによって、人形劇が向上・発展し、地域の文化がさらに高まり、そしてまちも活性化する、そんなきっかけがたくさんある「おまつり」をめざしますということで、7日土曜日には飯田市が人形劇フェスタにあわせて「飯田りんごん」という市民祭りも開催して、夜は「♪りんごん りんごん ホイ おいな〜」の掛け声にあわせ市民総出で盛大に「りんごん」を踊ります。bonbon_t02.gif7日は飯田市の他にも長野市で市民が踊る「ソレ、ソレ、ソーレ」のいきな掛け声の第40回長野びんずる、松本市では「♪ぼん ぼん 松本 ぼん ぼん ぼん」の松本ぼんぼんと、いずれも市民がくりだして踊る風物詩的な祭りが開催されて、この夏最も信州が熱くなる夜を迎えます。

summerintofall.gif7日は二十四節気のひとつ「立秋(りっしゅう)」。江戸時代の暦便覧には「初めて秋の気立つがゆへなれば也」と記されています。一年で一番暑い頃、暑さが頂点に達する時節で、まだまだ暑い日が続くかと思いますが、しかし暑さもゆっくりと峠を越すでしょう。この日から暦のうえでは秋に入り、空を見あげると秋の雲が天高く巻雲が見えるようになったりします。わずかながら日も短くなりました。zansho.jpgこの秋は立冬の前日まで続きます。暑中見舞いはもうおしまい。この日以降は残暑見舞いになります。この日を過ぎると、敏感な人はあるかないかの変化に気がつくようになるかもしれません。信州では夜が少し涼しくなり、夕方の光の質が変わり、朝晩の鳥たちのさえずりにかわって秋の虫たちの声が聞こえるようになるでしょう。

takiginou.gif8日、北アルプスの山並みが夕日に染まるころ、松本市の松本城本丸庭園にかがり火が灯され、その炎に照らしだされた野外舞台で、鼓や笛が響き能楽師の舞がはじまります。第29回国宝松本城「薪能」が夕方から開催です。雨天中止。お誘いの文句は「日本の伝統芸能に触れる真夏の夜をどうぞごゆっくりお楽しみください」です。そして10日は新月。月の消えた8月10日は今年がはじまってから222日目になります。速いですねえ。今年も後、残すところ143日。

indexarrow.gif 長野県の夏の特徴 長野地方気象台のウェブサイトより
indexarrow.gif 長野県の秋の特徴 長野地方気象台のウェブサイトより

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