新信州暦 夏野菜ともそろそろお別れのころ

family.gifお盆休みはどのように過ごされたでしょう? 県外にお住まいの方は、信州にお越しいただく機会はありましたか? 実家で採れたての新鮮な野菜や果物をお腹いっぱい食べたよという方もおられるかもしれませんね。もしくは、自然豊かな場所でバーベキューやキャンプ、海、湖、山、川で楽しい思い出を作られた方も多くいるかも。ニュースでは高速道路の大型渋滞が心配されていましたが、ピークと言われた15日は予想に反して混雑は少なかったようですね。とはいえ、お盆休みにご家族またはお仲間で長時間の移動をされた方にとっては、疲れがたまっていることと推察します。「人は移動距離に比例して疲れが蓄積する」という話を聞いたことがあります。お盆をすぎ、風の中に秋を感じるようになったとはいえ、まだまだきびしい暑さが続きます。油断せず、体調管理にはお気をつけください。

peace.gif15日は60回目の「終戦記念日」でした。それに先立ち、13日は1945年の8月13日にアメリカの艦上機グラマン10機による爆撃で亡くなった47人の犠牲者を偲ぶ「長野空襲を語り継ぐ会」が開かれました。15日には県内各地でも終戦記念日にあわせ、犠牲者の追悼式典や平和記念式典が行われました。戦争が二度と繰り返されることのないように、この日をひとつの境にして、一人ひとりが何年経っても記憶を新たにし、次世代へ語り継ぐという責任感をもって、再び平和への意思を確認したいものです。

shinshukid.jpg信州の子どもたちの夏休みはもう終盤。今週には新学期がはじまります。子どもたちにとっては宝物といえるくらい、一番の楽しみな夏休み。宿題は終わったかな? 自由研究はうまくいったかな? こんがりと焼けた肌で元気に走りまわる子どもたちの姿は、微笑ましくも頼もしい、爽やかな気持ちを呼び覚ましてくれました。子供たちの笑い声が高原から消えると秋はすぐそこです。また長野市内の合計7地区では帰省する人の多かった14、15日に、夏の「成人式」が行われました。浴衣やスーツで祝う成人式は地方のひとつの夏の風物詩です。

inaho.jpg信州の田んぼの稲はまだきみどり色。「ピン!」と稲穂が立ったまま空に向かって生えているものもあれば、すでに頭を垂らしているものもあります。13日には安曇野市で県内一早い稲刈りも行われました。種類は極早生種の「きらりん」です。今年は高い気温の日が続いたため、稲が例年よりも早く育ち、その分、収穫も例年より10日早くなったそうです。

kyuuri.jpg信州でも連日30℃を超える最高気温の日が続いていて夏はまだしばらく去るようには思えませんが、それでも秋は近づいています。あれほど食卓をにぎわせていた夏野菜とのお別れももう時間の問題。「キュウリもそろそろ終わり」などという声を聞くと、「今日もきゅうりだ〜」などと言っていた盛夏のひとコマが懐かしく思い出されたりします。

man104tempra.jpgところで、お盆の時期に信州の特定の地域で登場する「天ぷらまんじゅう」のニュースですが、今年も変わらず、信州の東に位置する佐久市の家庭には登場しました。いくつかのスーパーでは、なんと、わざわざ「天ぷらまんじゅう」用のまんじゅうまで販売されるのです。これは普通のおまんじゅうよりも甘さ控えめで、小ぶり。お盆にご先祖様へお供えする天ぷらを揚げる際に、一緒にこの「天ぷらまんじゅう」用のまんじゅうも衣につけて揚げるのです。本当に簡単につくれて、なかなかおいしいと評判のこの「天ぷらまんじゅう」。信州にはお盆に「おやき」をつくる風習のある地域も北信州にありますが、聞くところによると「天ぷらまんじゅう」が登場する地域では、かつてからお盆におまんじゅうをつくる風習があったようです。man10tempra.jpg余ってしまって固くなったおまんじゅうをおいしく食べるために天ぷらにしたということがはじまりとも言われてます。皆さんの中でこの夏、「天ぷらまんじゅう」を召しあがったり、もしくは見かけた方も恐らくはいらっしゃるのかもしれません。この夏に食べた、思い出の信州の食を、ぜひ編集部のデジカメ作品紹介までお寄せください♪

kiku.jpgさて、今週のJAからの話題です。お盆には県内各JAの「お花市」が、小菊やガマノホ、トルコギキョウ、アスター、リンドウ、キキョウ、ヒペリカムなど、様々な種類のお盆用の生花や、お供え物のお菓子や果物を求める多くの人でにぎわいました。12日、13日の両日に行われたJA佐久浅間の「お花市セール」では、約4200人もの人が集まりました。JA信州うえだでは今週末の、21日(土)・22日(日)の二日間、菅平高原スポーツランド「サニアパーク菅平」で、「第2回 菅平高原レタス祭り・IN・サニアパーク」が開催されます。菅平高原産レタスだけではなく、長野県産豚肉などの試食、JA信州うえだ産もも・リンゴジュースなどの販売も予定しています! JA中野市管内で栽培された種なし巨峰を使ったスイーツのplatinum_kyoho.jpgそれからプラチナケーキぶどうのムース」が今週いっぱい全国のローソンで販売されていて売れ行きも好評だそうです。また来月はJA中野市のぶどう部会主催で来月9月の18日(土)と19日(日)にぶどうまつりが開催されます。約30種類のぶどうが手に入りますよ。まもなく、各地で秋の味覚がふんだんに楽しめるハーベストイベントが目白押し。信州の秋をお楽しみに♪

top_0818_small.jpg*巻頭のカバー写真を入れ替えました。当ブログマガジン(7月28日号)で畑に咲く花を紹介したジャガイモです。この芋を8月13日に収穫しました。木がまだ青く、小さい芋が大きくなる本格的な収穫まで少し待ちますが、生まれたての皮の薄いジャガイモはやわらかく、蒸すか茹でてから、バターや塩を付け食べると最高です。


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suwahanabi.jpg今日18日は暦によれば猛暑となる確率の高い日、猛暑の特異日。暑くなった日の晩は、夕涼みがてらに花火大会がいいですね。でもそろそろ信州の夏の花火大会も残りが少なくなってきました。自分はまだまだ花火が見たりないのだという方は長野県花火大会ガイド 2010をひらいて残りの花火大会をぜひチェックしてください。大きいところでは上水内郡飯綱町の霊仙寺湖天狗カーニバル「天狗の火舞」で今週末21日に約1800発が打ちあげられます。あと、夏のあいだじゅう諏訪湖では連日毎晩だいたい800発ぐらいあげられています。この諏訪湖のサマーナイトファイアーフェスは9月3日まで続けられ、9月4日の第28回全国新作花火競技大会で、これでもかの約1万7000発が夜空を焦がして幕となります。諏訪湖の夏の花火の終わりは、そのまま信州に秋の訪れを告げるイベントになっています。

toson.jpg22日は藤村忌。1943年のこの日、筑摩県第八大区五小区馬籠村に生れた島崎藤村が71歳で亡くなりました。「血につながるふるさと・心につながるふるさと・言葉につながるふるさと」という言葉を残した藤村が生まれた馬籠村は、長野県に後に合併される筑摩県にありました。そして長野県を経て現在は岐阜県中津川市になっています。ですから藤村記念館は現在長野県小諸市岐阜県中津川の2個所に存在しています。小諸市の藤村記念館では没後65年目となるこの日前庭で藤村忌を記念する講話がおこなわれます。また岐阜県馬籠にある藤村の菩提寺永昌寺でも藤村忌が執りおこなわれます。

ryofu.jpg23日は1太陽年を24等分にわけて季節感を表す二十四節気のひとつ「処暑(しょしょ)」。8月8日が「立秋」で、「処暑」は立秋から15日後になります。残暑と言い、猛暑と言い、酷暑と言い、この間暑い日が続きました。江戸時代の暦の解説本である暦便覧には「陽気とどまりて、初めて退きやまんとすれば也」とあります。処暑は「暑さが止む」と言う意味です。暑さが初めてこのころ少し後退すると暦は伝えています。暑さの峠を越すのもこのころですが、かといって急激に涼しくなると言うものでもありません。とはいえ朝夕には心地よい涼風が吹くのもこのころから。暑気をすり抜けてくる涼風や朝晩の涼しさに、信州では初秋の息遣いを感じるでしょう。稲が実るのもまもなくです。24日、深夜を回ったころの25日午前02時05分が満月。この満月のことを「穀物の月」「トウモロコシの月」などと呼ぶ人たちが地球にはいます。

tomatos.jpg家庭菜園などでもトマトが盛大に実って熟してきている頃ですね。トマトは完全に熟すと柔らかくなってきますから、収穫は固いうちに、ツルをつけて取りましょう。ツルはできるだけ長くつけておいた方がよいようです。トマトはどのサイズのものであれ、全体に色づきがピークのものから摘み取ること。熟したトマトは涼しくて光の入らないところにツルの部分を上にして安置するといいようです。太陽光のあたるところにおいてはいけません。太陽の光を浴びると熟す前に腐ってしまうことがあるので注意してください。トマトは冷蔵庫を好みません。せっかくの菜園トマトの香りやおいしさが逃げてしまいます。トマトは16世紀にスペイン人によって新大陸からヨーロッパに持ち帰られました。貴族はトマトを毒草と思い込んでいて観賞用にしていましたけれど、tomato2.jpg勇敢で貧しくて腹を空かしていた農民たちだけがこれを食べはじめていたそうです。日本にも17世紀にオランダ人によって伝えられましたが、最初は観賞用でした。日本でトマトが食用であることが認識されるのは明治になってからのことで、食用として幅広く広まるのは昭和も戦後になってからのことのようです。

indexarrow.gif 長野県の夏の特徴 長野地方気象台のウェブサイトより
indexarrow.gif 長野県の秋の特徴 長野地方気象台のウェブサイトより

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