2022年から始まった「農業高校生の青春チャレンジ」は、長野県内の農業高校の生徒が「2024年に形にできる具体的な目標」を設定し、JA長野県のサポートを受けながら取り組んでいくプロジェクトです。
今年度が2年目となる本プロジェクト、第3回目のTV放送は12月23日(土)です。登場するのは、更級農業高校、富士見高校、南安曇農業高校です。個性豊かな各学校の取り組みを紹介します。
更級農業高校「綿花で七夕飾りを作ろう!」
更級農業高校では「遊休農地の解消」に積極的に取り組み、綿花を栽培しています。そこで今回チャレンジしたテーマは「綿花で七夕飾りを作ろう!」。できあがった七夕飾りは、地元のJA長野厚生連南長野医療センター篠ノ井総合病院へ贈りました。
6月・七夕飾りを作る
「親子ふれあい農業塾」で連携するなど、日頃から接点のある「JAグリーン長野女性部」のみなさんにご協力いただき、綿花を使って七夕飾りを作りました。
この日は生徒が女性部のみなさんへ作り方をレクチャーしましたが、みなさん教えるのがとても上手でした!
JAグリーン長野女性部と一緒に「プーニー」を作っています
プーニ―は綿の繊維を整えたもので、糸を紡ぐ際に使います
プーニ―で電飾を包み、笹に飾りつけます
7月・七夕飾りを寄贈
完成した七夕飾りを、JAグリーン長野女性部のみなさんと一緒に、JA長野厚生連南長野医療センター篠ノ井総合病院へ届けました。
完成した新棟に飾ってもらえることに!
学校での取り組みを紹介
関係者みんなでカメラに向かってPR!
七夕飾りに向かって祈ります。「みなさんの願いが叶いますように!」
富士見高校「食用ほおずきを広めよう!」
富士見町では昔から「食用ほおずき」が栽培されています。栄養分に富み、低カロリーであることから「スーパーフード」として注目されています。
富士見高校でも栽培している食用ほおずきで加工品を作って、多くの人に試食してもらい、その魅力を広く伝えていくことに挑戦します。
7月・食用ほおずきのネット張り
食用ほおずきの管理作業のひとつであるネット張りを行いました。ほおずきは倒伏しやすいので、支柱とフラワーネットを設置します。春先に萌芽したら、植えつけ間隔に合わせた目合いのネットを2段張りしました。
ほおずきが実っています
ほおずきを管理するため、ネットを張っています
10月・試作
食用ほおずきを使った加工品の試作では、JA信州諏訪の女性部と、富士見町の菓子工房「ル・キャトル・セゾン」に協力いただきました。
まずは生徒がレクチャーをしながら、女性部の方とほおずきを収穫しました。次に「ほおずきドレッシング」と「ほおずきゼリー」を試作しました。
JA信州諏訪女性部のおふたりと一緒に試作
家庭用調味料を活用したほおずきドレッシング
ほおずきドレッシングは生徒が考えた自信作で、家庭にある調味料で簡単に作ることができます。
ほおずきゼリーは盛りつけがとてもかわいらしく、牛乳寒天とゼリーの2層が色鮮やかでした。
ほおずきが光る色鮮やかなゼリー
試作品はどちらも大好評。ほおずきが苦手な生徒もいたのですが、ドレッシングはとてもおいしいと食べていました。
筆者も試食をしたのですが、食用ほおずきの独特な香りがマイルドになって食べやすく、さわやかな甘みと酸みを楽しむことができる、レベルの高い仕上がりでした。
高校生とJAのコラボで試作品づくり!大成功!
塩尻志学館高校「地元農畜産物を使ったフレーバーのジェラート作り」
塩尻志学館高校では、地域とともに⻑年にわたってワインを作ってきました。そしてワインを飲めない人にもその魅⼒を伝えるために、ジェラート開発に取り組んでいます。
さらに地域の魅⼒を発信していくため、地元で生産された農畜産物を使った新しいフレーバーのジェラート作りにチャレンジしました。
▼4~7月・ワインジェラートの開発
学校で作っているワインを使ったワインジェラートの開発をはじめました。未成年の自分たちだけでなく、小さなお子さんでも味わえるジェラートにしてみたいという生徒の発案でスタート。文化祭では限定100食を販売して味わってもらい、今後に生かすためアンケートにも協力してもらいました。
ミルクジェラートにワインソルトとワインソースをかけると、ワインの風味が味わえます!
ワインジェラートの試作に携わった生徒2名と同級生4名が試食に来てくれました!
11月・長芋ジェラートの開発
JA松本ハイランドの女性部員と塩尻市内のジェラート店「リジェラート」に協力していただき、長芋ジェラートの開発に取り組みました。長芋はJA松本ハイランドが提供してくださいました。
JA松本ハイランド女性部から採れたての長芋をいただきました!
生徒2名、女性部3名、リジェラートの社長と力を合わせて試作を行いました!
女性部のみなさんは長芋を細かく切り、舌触りがよくなるようにミキサーで混ぜ、高校生はグラニュー糖やミルクなどの原料を丁寧に測り、調合します。
それぞれ下準備した長芋とジェラートの原料をハンドミキサーで混ぜ合わせたら「長芋ジェラートの素」が完成。これを専用の機械に入れ、アイスにしていきます。
長芋ジェラートの完成!
ジェラートを試食すると、生徒と女性部のみなさんからは大好評。長芋のねっとりなめらかな口あたりが新鮮で、ベースとなるミルクジェラートとも相性が良く、甘さ控えめな大人の味でした。
好みでしょうゆを入れると、より長芋らしさが引き立ちます。小さなお子さんにも食べやすく、地元の農産物を食べて知る食育につながりそうです。
長芋ジェラート試食中
これからも地元の食材でおいしいジェラートを作っていきます!
今後も地元・塩尻市の魅力をPRするため、ジェラートの開発を進めていく予定。SNSで情報発信をしていきますので、お楽しみに!
最後に…
現在、農業を取り巻くさまざまな課題のなかでも、高齢化による農業従事者の減少は非常に深刻で、私たちの生活から農業が遠いものになりつつあります。
JA長野県グループでは、農業の魅力を農業高校生のみなさんと一緒に伝えていくためにタッグを組んでいます。今回紹介した3校のほかにも、長野県内の各農業高校でさまざまなチャレンジをしています。ぜひ、農業高校生の取り組みを応援していきましょう。
今回ご紹介した内容は、12月23日(土)15時から放送します。番組放送後には番組公式HPにも動画を掲載しますので、ぜひご覧ください。