旧暦では立春を迎えましたが、まだまだ寒さも厳しい長野県。「寒いのは辛いけれど、ならば、その寒さを楽しもう!」というのが「長野県のおいしい食べ方」編集部たるもの。先週は、スキー場の情報をお伝えしましたが、今週はワカサギ釣りをリポートします。
厳冬期ならではの楽しみ
澄んだ空気の中でリフレッシュ
ワカサギ釣りには、秋ごろから解禁されるボート釣り、最も寒さの厳しい時期だけ体験できる氷上穴釣りなどがあります。ボート釣りは、ボートにこたつが設置されているものもあり、魚群探知機を利用し、船頭の方がワカサギの群れのある場所に案内してくれるので、初心者でも体験しやすいそうです。でも、せっかくの寒い季節なので、氷上ワカサギ釣りを体験しました。
手ぶらでラクチン♪
水のきれいな松原湖で氷上穴釣り
県東部の佐久インターから1時間ほど車で走ると、南佐久郡小海町に松原湖があります。標高1,123m以上の大月湖、猪名湖、長湖とあるなかで、最大の猪名湖を一般には松原湖と呼んでいます。八ヶ岳高原に囲まれた自然湖で、四季を通じて様々な釣りを楽しむことができます。標高の高い小海町では、最低気温はマイナス15度にもなるため、冬には安定して氷上ワカサギ釣りができます。
県内には他にも多くのワカサギ釣りスポットがありますが、温暖化の影響もあるのか、氷上釣りが解禁されない場所もあります。松原湖は、氷の状態により変動しますが、今季は2014年12月31日に解禁され、2015年3月初旬まで営業する見込みだそうです。
週末には、200人ほどが訪れ、ワカサギ釣りを楽しんでいます。湖の周りには日釣券を扱うお店があり、防寒対策さえしっかりしておけば、道具は一式レンタルすることができます。お手軽セット(遊漁券、穴あけドリル、釣竿、エサ、ハサミ、氷をすくう網、イス)をレンタルして挑戦します。
レンタルした釣り道具(つり竿、エサ、餌を切るハサミ、イス)
初めてのワカサギ釣りってどんな感じ?
厚さ30cmの氷に穴をあける
網で穴の氷を取り除く
1月末のこの日、厚さ30cmほどの氷が張っていました。お天気に恵まれ、氷雪の白と青空のコントラストがとても綺麗でした。まず、氷に穴をあけますが、なかなか力のいる作業です。穴が開いたら、氷を網ですくってきれいに取り除きます。次に、針にエサを取り付けます。寒さでかじかんだ手で小さな針にエサを取り付け、更にそのエサをハサミで小さくカットします。今回使用した釣竿では5カ所にエサを取り付けますが、初心者には、エサを付けるだけでも一苦労でした。何とかエサを取り付けた、とおもったら、穴には既にうっすら氷が張っていました。再び網で氷を取り除いて、気を取り直して、釣り糸を垂らします。竿を揺らしてワカサギを誘って、少し止めて待つ、これ繰り返します。
かじかんだ手でエサを付ける
氷上に1時間ほどいると、足の指先からジンジンと寒さが身に沁みます。辺りには、1人用のテントを張って防寒対策をされている方もいました。「なんとか1匹・・・」と祈りながら待つこと数十分、「ピクッ」と、竿に手ごたえがありました。小さい魚で、尚かつ、かじかんだ手のため、釣れたのか不安になりながらも釣り糸を巻き上げます。すると、ピクッピクッとはねる元気なワカサギが釣れました。2時間ほど挑戦して、2匹釣ることができました。お店の方によると、1日かけて100匹ほど釣るベテランの方もいるそうです。一緒に行った人の中には、残念ながら釣れなかった人もいましたが、釣れた喜びで、なんとか2時間寒さに耐えることができました。
こんな感じで、魚がかかるのを待ちます
氷雪と青空のコントラストが綺麗でした
釣れました!
帰りのお楽しみは、天然温泉とおいしいご飯
松原湖周辺は温泉の宝庫で、高血圧や肩こりにとっても効く源泉もあるようです。寒さに耐えた後は、温泉で温まって、地元のおいしいご飯をいただいて帰りました。自然に触れて、とてもすがすがしい気分になれました。
寒い季節だからこそ、思いっきり冬の遊びを楽しんでみませんか?
小海町観光協会ホームページ(わかさぎ釣り 最新情報)