飯島さんの農事録
[飯島さんの農事録]

作物の生命力はスゴイ!播き直したカボチャも元気です

 こんにちは。

前回に引き続いて作物とは違ったものからご紹介をしてみようと思います。

 

この花をご存知ですか?

先日知り合いの家でこんな花が咲きました。この花をご存知でしょうか?

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これは月下美人です。夜にしか咲かず、夜が明ける前には萎んでしまうと聞いて慌てて飛んで行って撮ってきた写真です。ひっそりと静かな時間にこんなきれいな花が咲くのですね。

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きれいと言えばこちらはどうでしょうか。こちらはお隣のミニトマト農家さんからいただいたのですがどれも食べごろなのだそうです。まだ熟していないような緑色のミニトマトもこれで食べられるのです。最近ではこのほかにもピンクや白などのトマトの色には似つかわしくない様なミニトマトもあるのだそうです。色々な色のミニトマトをグラスに入れてテーブルに並べておくだけでも食卓が賑やかになりそうですよね。

 

作物の生命力ってスゴイ!

さて、暑くなったり寒くなったりとなんだか天気も忙しい感じなのですが、人間のようにわがままもあまり言わず作物は育ってくれます。
今期カボチャを栽培するにあたっては、種まきの時に水が少なく、その後は気温が下がり寒すぎたりと、カボチャにとっては踏んだり蹴ったりでしたが、それでも1ヶ月半ほどの間だけでこれだけ大きさが変わりました。

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前回の農事録では芽が出たばかりの写真を見ていただきました。それを撮影したのが8月1日。そして今回の写真は9月13日。ほぼ毎日見ているはずなのに、こうして写真にしてみると改めてこの生命力に驚かされます。
1回目播種後に発芽しなかったことから、もう1度播き直したわけですが、この時点で半月遅れてしまっていました。そうなると収穫までの生育日数が足りないのではないかと心配でしたが、これならギリギリどうにかなりそうです。
そう思わせてくれるのはこちらの写真です。

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これは8月30日に写したカボチャの実です。そして下の写真が9月12日。少々わかりづらいのですが、生育の違いわかりますか?

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次号でもこの実を追いかけてみますね。どうなるかな?

 

ドローンでうどんこ病対策

そして、こんなこともしてもらいました。

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ドローンを使った薬の散布です。「うどんこ病」とよばれる、葉っぱに小麦粉がついてしまったように白くなる病気の予防のためなのです。
この「うどんこ病」ですが、家庭菜園をされている方ならば何かしらの作物で見たことがあるのではないでしょうか。

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私が今回ドローンで散布を依頼した理由は2つあります。
1つ目は、もしこれがドローンではなかった場合、長い竿を振り回しながらカボチャの間に入っていくことになります。地面が見えないくらいワサワサに茂ったカボチャの中に分け入るということは、散布をしながらツルや葉っぱを折ってしまったり踏みつけてしまったりするということになりますし、若くて傷のつきやすい実も同じようなことになるので、それを避けたいのです。
もう1つは、その効果です。自分が大変な思いをしながら散布するのと、業者さんにお願いしたときとでどのくらい効果に違いが出るか、それが料金に見合ったものかを知りたかったためです。
「うどんこ病」はその年の気温や湿度などによって、その病気の拡散の仕方がまちまちで違いを見分けることは難しいかもしれませんが、今回の散布で少しでも良い効果が表れることを期待しています。

 

タマネギを播きました

今回はもう1つお伝えしようと思います。
ここ数年、8月25日にタマネギの種を播きます。今年も例外なく播種をしました。その数15,000粒。近所のお母さん方3人にお願いして播いてもらいました。「粒が小さくて老眼鏡がないと...」とか「2粒落ちてもわからない...」とぶつぶつ言っていましたが、種まきは無事終了です。

タマネギの種まき

 

播き終わったトレーは平らな場所に並べ、タップリ水をかけた後、新聞紙をかけ、すぐに土が乾かないようにしました。そして5日ほど経つと芽が出ます。

タマネギの発芽

 

やはり発芽したばかりの小さな芽はどの作物でもかわいいと感じます。そして「元気に育てよ!」と祈らずにはいられません。
このタマネギは10月下旬、もしくは11月上旬には定植をしなければならないのですが、生育状態もさることながら、稲刈りがいつ終わるかが重要です。

その稲刈りの様子は次回お伝えできるかと思っています。 9月15日現在のところ、稲穂はほとんど黄色く色づいているのですが、まだ若干青い粒も残っており、稲刈りの開始も20日過ぎになりそうです。

お盆も過ぎた頃から急に涼しくなってきています。朝夕は寒いくらいです。これから台風の時期になるわけですが、1つ台風が通過していくたびに空の色や雲の形が変わっていきます。
夏が終わり、暑い中忙しかったころの疲れが少しなりとも出てくる時期なのですが、それを吹き飛ばしてくれるのがこれからの食べ物です。直売所ではブドウがたくさん並んでいますし、最近ではマツタケも出てきたと聞いています。もう少し経てば新米も食べられるようになり、皆さんに見ていただいているカボチャやリンゴなどが出てくるころには鍋を囲んで...と、これからの時期ならではの美味しいものが目白押しですね。
国内のワクチンの接種もかなり進んでいるようです。これが成果となって表れることを願うばかりです。せっかくこうしておいしいものを食べることができる時期なのですから、みんなでその喜びに浸りたいものですね。

 
この記事を書いた人

飯島正行さん

農業を行っている会社や農業に携わる組織で仕事をしていた飯島正行さん。そこで培った経験から「自分で農業がしたい!」と、上田市武石で就農して5年目になります。武石は水も気候も農業に適しているし、何より若手が多くにぎやかなのがいい!青年部の仲間とともに楽しい農業を目指します。

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