岩垂さんの農事録
[岩垂さんの農事録]

オレさまの安曇野 風雲 農事録 連載第9回

連載※長野県安曇野市三郷(みさと)地区で、農家家業をついでリンゴを作りはじめて5年目になる岩垂和明さん(40歳)が、幾多の押し寄せる誘惑や困難を乗り越えて時として風雲急を告げる月々の農事を綴ります。



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っ、なんだって?

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あぁ、あいつのことか。

あいつはいつも、
ああして遠くを
眺めているのさ。

「あの山の向こう、
どうなってるんだろう」ってね。

あいつの夢は、
いつかあの山を越えて
向こうの世界を
見に行くことなんだってさ。

バカだろ、
カエルには無理だって
わかっているのに。。。

でもね、オレは思うんだよ。

いつか、あいつは
それができちまうんじゃないかってね。

夢を「無理だ」って言ったその瞬間から、
可能性はゼロになるんだ。

だから、あいつが自分を信じて
夢を追っていれば、
いつか実現できるかもしれないのさ。

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人間だって、そうだろ?


などと、

この時期、そんな話をカエル君たちとしている暇は、オレにはなかった。

(でもちゃんと写真は撮ってたりする。^^;)


秋だ、安曇野に秋が来ましたよ!
今は、秋ですよ。

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空、雲、景色のコントラストがまぶしい季節。

そして、収穫の季節です!

The harvest season has come!! です。

だから、忙しい季節、
なんです!!!┗( ̄▽ ̄;)┓=3=3=3=3


秋は風の吹く季節
あっそうそう、収穫の話の前に――

先日の台風18号ですが、おかげさまで安曇野には大した被害も与えずに通り過ぎてくれました。

被害に遭われた地方の方々には、
お見舞い申し上げます。m(_ _)m

安曇野は、周囲の山のおかげか、台風の被害は少ないように思います。

ただね、その代りと言っては語弊があるけど、この時期必ず「季節風」が吹くのです。。。それも、ちょっとした台風並みの・・・(*_*;

ちょうど2、3日前も、まる一日以上吹き続き、収穫直前の「サンふじ」をかなりキズつけてくれました。(:_;)

「この季節風さえなければ、どんだけ作りやすいだろうか。」と思うこともしばしばですが、こんな厳しい自然環境も含めた上で、安曇野のウマいりんごが育つのかもしれません。

ま、しょうがないね。

さて、話を収穫に戻しましょう。

10月に入ってから主に、

shinanosweet.jpg

シナノスイートや

shinanogold.jpg

シナノゴールドなどの

収穫を行いました。

と言っても、毎日毎日収穫を行っている
わけではありません。

その合間を縫って、10月末以降に収穫を行う「サンふじ」の葉摘み作業を行います。

えぇ、ちょっと雨が降ったぐらいじゃ休みません。(-_-;)

よく、「収穫大変ですよね。」と言われるけど、この「葉摘み作業」の方がむしろ大変かもしれないね。


りんごの販売にも出向きました

そんな忙しい中、9月に引き続き仲間とイベントでのりんご販売を行いました。

仲間の連中は遠征で愛知県小牧市の市民祭へ。

そして、オレは安曇野市にある友人のお菓子屋さんの100周年記念イベントで。

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これは、そんな愛知に行った仲間から聞いた話。

「『えっ、安曇野ってりんごの産地なの?』って人、意外と多いんだよね。でも、試食させると(ウマくて)おどろくんだけど。」

われわれ安曇野のりんご農家や地元JAの職員は、自分たちのりんごが「ウマい」と自負しています。そして、自分たちのりんごがブランド品だと信じています。


でも、ホントにそうなのかな?

全国的には「安曇野のりんご」を知らない人の方が圧倒的多数なのじゃないの?

オレは、安曇野のりんごは確かにウマいと思っています。

でも、もし一部の人がそれをブランドだと信じていて、生産者やJAがその上にあぐらをかいているようならば、きっと産地はダメになるでしょう。

オレたち(安曇野のりんご農家や地元JA)は、もっと謙虚になって、安曇野のりんごのウマさを、全国の人たちに知ってもらう努力をする必要が、あるんだと思うのです。

ということで、

みなさん安曇野のりんごを
よろしく!
m(__)m

(はい、宣伝です。^^;)


I Have a Dream!

オレには夢があります。

ひとつは、安曇野のウマいりんごで、食ってくれた人たちを Happy にすること!

そしてもうひとつは、

安曇野のりんごで、世界進出!!!

中国やロシア、インドや中東の金持ちに、高値で売るのだ。
ヽ(^◇^*)/

えっ、無理、ですか?


いやいや、自分たちを信じて
夢を追っていけば
  いつかはきっと・・・


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あの山の向こうにある海の、
更に向こうには、
  かならず・・・


さ・て・と、
明日もまた引き続き、収穫直前の「サンふじ」の手入れをがんばりたいと思います。

オレのりんごを食ってくれる人たちの
Happy と世界進出を夢見て。。。^^;

ということで、今月はこの辺で。

Ciao for now! (@^^)/~~~


あわせて読みたい

● I'm a farmer!(岩垂和明さんの個人ブログ)

この記事を書いた人

長野県安曇野市三郷(みさと)地区で、農家家業をついでリンゴを作りはじめて8年目となる岩垂和明さん(44歳)が、幾多の押し寄せる誘惑や困難を乗り越えて時として風雲急を告げる月々の農事を綴ります。

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