ハウス完熟のサクランボと巨峰を追え｜農畜産物

いいじゃん！探検隊　特別調査 FILE

ヤッホー、春です！　４月です！　スプリング・ハズ・カム！　信州の長く寒?い冬は遠ざかり、そろそろ県内のあちらこちらから桜の開花便りも届いています。桜の開花がはじまると、いよいよ農産物の出荷も本格的となって、店先にも色とりどりの食材が並びます。フルーツの宝庫「長野県」のラインナップは「サクランボ」と「ハウス巨峰」の一、二番コンビからスタートします。

今年のハウスものサクランボと巨峰の出来は？

サクランボの出荷・品質状況ですが、４月の第３週目からが出荷のピークに。品種は高砂（たかさご）中心で、香夏錦（こうかにしき）は２割程度になっています。巨峰は、ＪＡ中野市が４月３日にすでに、ＪＡ須高が４月１５日頃からスタート。外観では着色も良好で、粒張りも大きく例年並。食味、酸抜けも良く、順調な仕上がりです。上位品の化粧箱が例年に比べて多くなっています。今年のハウスサクランボとハウス巨峰は◎です。

ハウス栽培のここが良い

まずは、なんといっても早く食べられること！　つまり早く出荷できるということは、ハウスから露地へと同じ果物が年間を通して、長い間出荷できるということなのです。例えば長野県の巨峰は、ハウスものが４月から始まり８月頃まで、９月からは雨よけ栽培もの、同時に１０月まで露地ものが、そして１１月から１２月までは冷蔵品と抑制栽培ものといったふうに、およそ９ヶ月間に渡る長期出荷体系が整っているんです！！　これはすごいことです！　大好きな果物がほぼ一年にわたってとぎれることなく食べられるって、幸せなことですよね。

それから、出荷が安定していることもわすれてはいけません。農産物には常に自然との闘いが待っています。病虫害や異常気象、天候不順など、露地ものには予想もつかない災害に見舞われてしまう恐れがありますが、ハウス栽培では、完全な温度管理と潅水により、実の生育も大変良くて、気象状況に左右されない収穫時期の計画的な出荷が可能になります。

また、ＪＡタウン・全農長野『僕らはおいしい応援団』でハウスサクランボを販売している山口果樹園（中野市）の山口さんに以前うかがったところ「露地ものは収穫時期が梅雨のため、実が割れないように早めに収穫するが、ハウスではその心配がないので完熟して収穫する為とてもおいしくなります」とのことでした。高砂や香夏錦も、露地ものとは格段の違いの味になるそうです。そういえば山口果樹園は、きのこの産地・中野市で栽培しているので、地元のきのこ培地で作った堆肥を入れて土作りからこだわっていました。そうしたこだわりの高級果物「ハウスサクランボ｣は、当然数量限定で販売します。ＪＡタウン「全農長野　僕らはおいしい応援団」で好評発売中です。

巨峰とサクランボの栄養効果は？

巨峰には最近テレビなどでよく聞く「ポリフェノール｣が多く含まれています。ポリフェノールには悪玉コレステロールの酸化を抑制して動脈硬化を予防したり、心臓病をはじめとする活性酸素が関与する疾病予防、発ガン抑制効果、抗アレルギー作用があると言われています。またブドウ糖や果糖も多く含まれています。ブドウ糖は人の体の中ですばやくエネルギー源となるので、疲労回復や病中病後の栄養補給にはバツグンの果物です。そうそう、その証拠にブドウ糖って点滴などに使われているでしょ♪な?るほど。

サクランボには、意外や意外、鉄分が多く含まれているので、貧血の予防になるとか。その他、カロチンやカリウム、アントシアニンも含まれるので、目の疲れや高血圧の予防、細胞の酸化などを防ぐのに効果的です。

おいしい巨峰とサクランボの見分け方？

巨峰ですが、まずは軸をじっくり見てください。軸の色が緑色で弾力性と水気があるものを選ぶことがポイントです。果皮が黒々していて、果粒そのものがずっしりと充実していればもーＯＫ！　サクランボは、粒が大きく色つやのよいものを選ぶこと。しかも色の濃いものほど甘いといわれていますから、これら三拍子揃ったものをチェックすべしです。そして実は丸?く張りのあるものであれば最高！！　これで、貴方の巨峰とサクランボ選びにはいささかの間違いも「ナイ！！」。

サクランボの二大巨頭とは？

サクランボにはたくさんの品種があります。ここでは信州でも代表的な２つの品種の解説をしておきます。

高砂（たかさご）
アメリカ生まれの品種。果実は4ｇ?6ｇと中位の大きさで、薄く赤黄色を帯びたハート型の外観は、とてもキレイです。