セルリー農家3代目・丸茂貴徳さん
長野県では、アスパラガス、レタスに続いて、セルリーの出荷も始まっています。「・・・ん!? セルリー?」と思われた方、そう、セロリのことです。県内のセロリ栽培には100年以上の歴史があるといわれていますが、セロリが入って来た当時から生産者はフランス語なまりで「セルリー」と呼んでいるんです。
八ヶ岳をバックに、露地のセルリーも成長しています
県南東部に位置する茅野市、原村、富士見町を管内とするJA信州諏訪は、全国でも有数のセルリー産地です。なんと、夏場のセルリーのシェアは全国の約9割、およそ88軒のセルリー農家が存在し、国内は沖縄から北海道まで、近年ではシンガポールや香港にも出荷しています。今年は、5月14日からハウス栽培のセルリーの出荷が始まりました。晴れた日が多く天候にも恵まれ、順調に成長しています。
茅野市南部、玉川地区のセルリー農家3代目・丸茂貴徳さんのハウスでは、収穫期を迎えたセルリーが育っています。セルリーの1株はこんなに大きいんです!!
ハウスものはセルリー特有の香りが強すぎず、苦手な人でも食べやすいそうです。5月末ごろから露地ものの出荷も始まり、標高960mの茅野市では主に春と秋、標高1,100mの原村では夏と、産地リレーしながら11月中旬ころまで出荷が続きます。
セルリーは栽培にとても手間のかかる植物でもあります。種まきから畑に定植するまで、「セル」と呼ばれる小さいポットから大きいポットへと植え替えながら約3か月かかります。定植後、およそ70日で収穫できるまでに成長します。つまり、種まきから収穫までおよそ半年もかかります。5月下旬に出荷されているハウスもののセルリーは、11月に種まきしたものです。地域にもよりますが、およそ11月中旬まで収穫が続くため、セルリー農家はなかなか休むときがないんだとか。手間をかけて育てられているんですね。
丸茂さんに、おいしいセルリーの見分け方を教えてもらいました。「何と言っても獲れたて新鮮なものが一番。軸につやがあって、葉に張りがあるものがおいしいよ」とのことです。この地域では、ほぼすべてセルリー専用の「鮮度保持袋」に入れて出荷しており、鮮度がより保たれやすい状態のまま店頭に並びます。
セルリーを収穫する丸茂さん
丸茂さんおすすめのおいしい食べ方をお聞きすると「やっぱり生で食べるのがおいしい。ボリボリっとした食感を楽しんで」と言います。付け合わせのマヨネーズ味噌に少し砂糖を加えるのが丸茂家流。セルリーは豚肉ともよく合うので、炒めたり煮たりしてもおいしいとのこと。カレーにセルリーを入れる家庭もあるそうです。何だか贅沢な使い方ですね。 ここで、丸茂さんに教えていただいた、簡単セルリー料理をご紹介します。これからが旬のセルリー、いろいろな食べ方でたくさん食べてください。
こちらは 2015.06.09 の記事です。農畜産物や店舗・施設の状況は変わることもございますので、あらかじめご了承ください。
ピーチちゃん
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