11月に入り、秋から冬へと季節の移り変わりもスピードアップ。 毎年あっという間に冬になるなーと感じるのは私だけでしょうか。 ここ長野県では、この時期になると必ず行われる長野県ならではの行事ごとがあり、必ず食卓に並ぶものがあります。 せ〜の、野沢菜漬けがはじまるよ〜!
菜の花公園(飯山市瑞穂地区)
やってきたのは長野県北部に位置する飯山市常盤。春になると菜の花が満開になり、市全体をやさしく包み込んでくれることから、花の町として呼び声の高い飯山市ですが、この菜の花の正体は野沢菜だってことは皆さんご存知でしたか? このことはあまり知られておらず、ほかの地域と同じように菜種油用のアブラナだと思っている人が大半だとか。 野沢菜は標高が高ければ高いほどおいしいものができると言われています。標高600m以上のところもある飯山市は、野沢菜の栽培にはまさにうってつけ。高さ634mの東京スカイツリーと比較すると、いかに高い位置で栽培されてるかが分かるのでは?
野沢菜は9月上旬に種まきを始め、およそ1ヶ月半(45日〜50日)生育し、11月の下旬頃に収穫を始めます。霜が野沢菜に付着すると「ぬめり」が生じ、おいしくなると言われている反面、雪が降ってしまうとその重さで芯が折れてしまうので、収穫のタイミングが何より大切なんです。
野沢菜の食べ方は、いまの時期だと野沢菜漬けが主流ですが、春になると野沢菜漬けに酸味が出てくるので、佃煮にしたり、煮込んだりして食べます。昔の人は、味噌漬けにして食べていたそうですよ。 また、野沢菜についている「かぶ」も実は食べられるんです。一般的なかぶよりも野沢菜特有の香りがあるそうで、捨ててしまう農家もいれば食用として使う農家もあるのだとか。
野沢菜のかぶの浅漬けや甘酢漬けは、産地ならではの味
家庭でもできる野沢菜漬けは以前にも紹介させていただきましたが、今回はさらに簡単に作れてしまう初心者向けの調理方法を紹介します。
今回、取材協力してくれたのがJA北信州みゆきの子会社「あぐりみゆき」の清水功一さん。あぐりみゆきは、今年創設されたばかりの会社で、遊休農地の活用や新規就農者の支援などを目的としており、社員で野沢菜を栽培しています。
あぐりみゆきの社員の皆さん。左端が清水功一さん
"食の秋"が終盤を迎える中、信州は野沢菜やリンゴのおいしい時期になってきました。旬の時期を逃さず、ぜひ食べてみてくださいね。
こちらは 2014.11.04 の記事です。農畜産物や店舗・施設の状況は変わることもございますので、あらかじめご了承ください。
あぐり君
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