アスパラガスが食卓に並ぶと、春の訪れを感じます。色も緑、紫、白とカラフルに使えそう。。。って、ちょっと待ったあぁぁ! もしや、ホワイトアスパラガスを、グリーンアスパラガスと同じ方法で料理してませんか?Σ( ̄Д ̄;)
そりゃ並べればキレイかもしれませんよ。でもそれじゃ、それじゃあ。。。ホワイトアスパラガスの魅力が発揮されません!!o(*≧д≦)o
いやぁ、全くもったいないことですなぁ。。。
てなわけで、千曲市で教えてもらったばかりのホワイトアスパラガスの魅力をお伝えします♪
やってきたのは千曲市の森地区。あんずの一大産地として有名な場所で、3月末のこの日はあんずの開花宣言がなされたばかり。もう少ししたら「一目十万本」と謳われるあんずの花が咲き乱れます。
もともとは同じ品種
そんな森地区の袖山袈裟高(そでやま・けさたか)さんのアスパラハウスで、ホワイトアスパラの収穫が行われていました。ハウスに入ってみると、中にまた小さなハウスが並んでいます。この小さなハウス、遮光フィルムでできていて光を全く通しません。ホワイトアスパラはこのハウスの中、真っ暗闇で育つのです。
ご存知の方も多いかと思いますが、実はホワイトアスパラはよくあるグリーンアスパラと同じ品種。日光に当てて育てるとグリーンに、当てずに育てるとホワイトになるのです。
ハウスの中をよく見ると、遮光ハウスの脇からグリーンアスパラが顔を出しています。同じ株から出たアスパラでも、遮光ハウスの中で育つとホワイトに、外で育つとグリーンになってしまうのが一目瞭然ですね。
色白美人に育てるのは
はっきり言って大変です。
「ホワイトアスパラを育てるのは、遮光に気を使わないといけないから大変だよ。この間は風が強くてハウスの中でも隙間風で遮光ハウスがめくれあがって、半日くらい日に当たっちゃったから、その部分はグリーンになっちゃった。見回りが遅れてなあ」と、袖山さんは苦笑い。
ホワイトアスパラは、収穫した後も遮光シートをかけて光が当たらないように出荷します。きれいなホワイトを保つために気を使っているのですね。
ホワイトアスパラって、本当においしいの?
さて、そんなホワイトアスパラガスの調理方法ですが、グリーンやパープルのように、さっと茹でたり炙ったりしただけでは、そのおいしさを味わうことはできません。逆に皮が硬く感じてしまうため、「なーんだ、ホワイトアスパラって高いだけでおいしくないじゃん」なんて思われてしまいそう......(-_-;)
というのも、ホワイトアスパラは日光を浴びずにゆっくりと育つため、身が締まって固くなるのです。特に皮と根元の部分は固いため取り除く必要があります。が、旨味が凝縮されているホワイトアスパラからは美味しい出汁がとれるので、その皮や根元部分も有効に利用できるんですよ。
ポイントは"茹で方"です!
それでは、編集部オススメのホワイトアスパラの茹で方を伝授いたしましょう。
1.根元の固い部分を切り落とす
2.先端以外の皮をピーラーなどで(厚めに)剥く
3.鍋に、水、砂糖、塩を少々入れて沸かし、ホワイトアスパラを入れて10〜15分(串がスーッと通るくらい)茹でる
【ポイント】レモンスライス(レモン汁でも可)を入れると黄色がかった綺麗な色になる
こうして茹でたホワイトアスパラガスは、柔らかくて濃厚で、とっても美味しいんです! 生ハムなんて巻いちゃったりなんかしたらもぉ、ワイン(もちろん信州産)が欲しくなってしまいます♪(*´∇`*)
茹でたホワイトアスパラは、キッシュなど色々な料理に使えます。濃厚な味わいに、美しいルックスも相まって存在感は抜群です。
さらに、剥いた皮や切り落とした根元はコンソメと一緒に茹でると美味しい出汁がとれます。この日は、ホワイトアスパラの出汁で作った茶わん蒸し(もちろんホワイトアスパラ入り)も用意していただきました。
「嫁が来て アスパラレシピ ひとつ増え」
と、アスパラガスのレシピの多彩さを絡めて、お嫁さんが来た喜びを見事に詠んだのは、横浜市の「中年やまめ」さん。今回の『おいしい川柳』(アスパラガス編)の大賞を獲得した一句です。
スーパーで目にする機会は少ないホワイトアスパラですが、もし見かけたら「グリーンアスパラガスとは違う、もっと手間暇がかかった野菜なんだ」という気持ちで手にとって見てください。その高級な味わいの虜になってしまいますよ。料理好きの方は、どんどんアスパラのレシピを増やしてみてください。
JAちくまのホワイトアスパラガスは、長野市のイタリアンレストラン トラットリア・ジョイア(長野市居町55)にて、旬の時期限定で楽しむことができます。「ちくま産ホワイトアスパラガスと生ハムのサラダ仕立て チーズのクロカンテを添えて」など、ワインにぴったりのオシャレな旬を味わえますよo(*^▽^*)o