梅雨が明け、信州にも暑い夏がやってまいりました。春先天候不順が続いたため、生育に影響が出ている野菜もありますが、ようやく夏らしい天候になり、食卓にはこれでもかというくらい野菜がのぼる日々が続き、菜園のある暮らしでは、動物性タンパク質を除けば、まさに自給自足という状態になります。イメージでは涼しい信州ですけれど、日中は人間にとっても汗だくの毎日。しかしこの体にこたえる暑さこそが、畑の作物たちにとっては、待ちにまった季節なのです。
さて農家であればあたりまえの畑で咲く農作物の花も、街で暮らす人たちは、どのような形や色をしているのか、あまりご存じない方も多いかと思います。そこで夏の畑で、今可憐に咲いている野菜たちの花を、2回にわたり探索レポートすることにしました。掲載する写真はいずれも7月の下旬、信州富士見高原の畑で咲いていた花です。
どんな花が咲いているでしょうか? まずはおなじみの花をみつけました。
黄色い五つの花弁がついています。そう、この花は、この季節定番のきゅうりの花です。夏場の食卓にはかかせないきゅうり。一日収穫しないとすぐに大きくなります。そのため食卓にのぼるきゅうりは、店頭で売っているものよりも大きなものを食べることとなります。身の引き締まった新鮮なきゅうりは、冷やして、味噌(お好みで砂糖やマヨネーズをくわえる)をつけて、がぶりかぶりと、かぶりつきます。これにビールでもあればサイコウな一品となります。
紫の花。これは色ですぐわかります。そうです。ナスの花です。「ナスの鉄火みそ」といって、ナスを甘辛く練り味噌で炒めた料理は、ごはんがすすみますね。
黄色くて、見るからに繊細な花。トマトの花です。木の上で完熟したトマトを畑でそのまま食べると、少し生温かくても、ほんとうに甘くて、おいしいのです。
白い花。これはじゃがいもの花。紫の花の品種もあります。この品種の本格的な収穫には、まだ少し間がありますが、まちきれずに、土の中で大きそうな芋を手で探って収穫します。こうすることで、小さい芋はまだ大きくなれるのです。若いじゃがいもは、皮も薄いので、蒸すか、ゆでて、塩やバター・マーガリンでシンプルに食べたいですね。
黄色く下の方が大きな筒状になっている花。蔓(つる)が地をはうかぼちゃの花です。この時期は煮物にしてもいいですが、天ぷらで食べると、甘くてとてもおいしいです。
どうでしたか? 今回は以上、5つの野菜の花を紹介しましたが、食卓ではいずれもなじみ深い野菜たちで、信州の夏を彩る野菜の代表選手です。家庭菜園などされている方にはおなじみの花かもしれませんね。来週も、この季節に畑で見つけた花をご紹介いたします。お楽しみに。
こちらは 2010.07.27 の記事です。農畜産物や店舗・施設の状況は変わることもございますので、あらかじめご了承ください。
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