春の苗づくりから始まり、田植え、稲刈り、はざかけと、約半年間もの間、生産者たちに見守られ、すくすく育ってきた稲たちも、ついに精米されるときがやってきました! 今回は、そんなお米づくりの最後の集大成"脱穀"作業について紹介します。
松本市芳川の窪田和隆さんの田んぼ。前回は"はざかけ"のやり方を取材した
やってきたのは松本市芳川。春の苗づくりから秋の収穫期までのおよそ半年にわたって、取材協力していただいている窪田和隆さんのお宅にお邪魔しました。窪田家では、田植えや稲刈り、はざかけ作業などを行う際には、親戚一同ができる限り集まります。今回の脱穀作業でも、和隆さん夫妻とその息子、和隆さんの弟・勝さん夫妻、親戚の英明さん夫妻、智美さん親子、いとこの隆央さんなど、13名が参加しました。窪田家では他にも年に一度、バーベキュー大会を実施。多い時には親戚一同総勢30名近くも集まるといいます。窪田ファミリー恐るべし。。。
脱穀作業はそれほど複雑な作業ではありません。まず、はざかけから稲を取り外し、脱穀機にかけます。
はざかけから稲を取り外す
脱穀機にかける
すると、脱穀機の横からもみが凄い勢いで出てきます。取り付けた米袋はすぐにもみでいっぱいに。もみをとったあとの稲は、脱穀機から出てくるという仕組みです。
脱穀機から飛び出すもみ
もみを外した稲が出てくる
脱穀機をかける前の稲
脱穀機から出てきた稲はきれいさっぱり
もみを外した稲わらは、農地の肥料として使ったり、どんど焼きに使用したりなど、様々な活用方法があります。
はざかけから稲を外す人、脱穀機に稲をかける人以外にも、人数が多いと以下のような分担作業が可能となります。 窪田ファミリーのチームプレーをとくと見よ!
(1) はざかけから稲を外す人:1名 ↓ (2) 脱穀機に稲をかける人:2名 ↓ (3) 米袋が溢れないように出てくるもみを確認する人:1名 ↓ (4) いっぱいになった米袋をトラックに詰め込む人:1〜2名
↓ (5) 脱穀機から出てくるもみのない稲わらを整理する人:1名 ↓ (6) 整理した稲わらをたばねる人:1名
↓ (7) 稲のなくなったはざかけを片付ける人:1〜2名 ↓ (8) 使用できないくらいの細かい稲やゴミを燃やす人:1名
こうした作業分担によって、脱穀が全て終わった段階で、片付け作業も全て終わっている(!)という、窪田ファミリーのチーム力を目の当たりにしました。
最後には、窪田和隆さんからお土産にと、とれたてのもみをいただきました。窪田家の皆さん、ありがとうございました!
こちらは 2014.10.07 の記事です。農畜産物や店舗・施設の状況は変わることもございますので、あらかじめご了承ください。
あぐり君
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