特集---新米をいただく幸せ

━ Have A Rice Day! ━━━
長野県内で、お米の収穫がはじまりました。先月公表された作況によれば、県平均で「やや良」となっています。猛暑といわれた夏の影響で、平年よりも穂の出た日が4日早かったために、順調な登熟となっているのです。ここへきての台風や大雨で、被害が少ないことを祈るばかりですが、田んぼによっては稲が倒れているところも少なからずあるようです。

▽関東農政局長野統計・情報センターの8月15日現在の作況データ
http://www.nagano.info.maff.go.jp/kawaraban/
kawara41/sakkyou.htm

生産農家で新米をいただく時は、新穀に感謝して神棚・仏前に、炊きたてのごはんを捧げるのが習わしです。それに信州には豊作を祝うお祭りもあります。10月3日、木曽川の上流の田立では、五穀豊穣と天の恵みに感謝し、五色の紙で稲穂を形取って作られた花を鞍に飾った3頭の木曽馬が、笛や太鼓の先導で田立駅前広場から五宮神社まで練り歩き、行列が神社の境内を3周した後、待っていた人々が一斉に花を取り合う「田立の花馬祭り」という秋祭りがあります。

▽こめ作りりと祭りの関係を知ろう
http://www.gohan.gr.jp/Q_A/02_menu/10.html


■ 長野県のお米は優等生 ■
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長野県は日照量が多く、昼夜の温度差が大きいため、お米のうまみのデンプンが、たっぷり蓄積されます。また、15年産米の一等米比率は7月末現在94.79%で全国ランキング1位です。これで一等米比率は4年連続全国一という高品質。それは、信州のおいしい水と、稲作生産者の確かな稲作技術によって支えられています。さらに長野県は高原地帯ですから病害虫の発生も少ないため、農薬の使用量も抑えられ、お米の栽培にとても適しています。

▽全農長野提供する長野米のページ
http://www.nn.zennoh.or.jp/tokusan/kome.htm

お米のおもな成分は、水分・でんぷん・たんぱく質・脂質・ミネラルで、これらが一定の数値でバランスよく配合されているお米がおいしいとされています。おいしいお米を判定するために、毎年(財)日本穀物検定協会が発表している「お米の食味ランキング」があります。長野のコシヒカリも全国で11の特Aクラスにランキングされています。

▽「日本穀物検定協会」米の食味ランキングのページ
http://www.kokken.or.jp/html/kok03100000.html


■ 古くて新しいごはんの歴史 ■
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歴史で習ったようにお米は縄文時代の終わりに日本列島に伝来し、水田稲作が定着して日本は現在に続く弥生農耕時代に移っていきました。四季があり、温暖湿潤な気候に恵まれ、和を尊ぶ現在の日本人の文化と稲作は、深く関係しているようです。

このように、お米との関係は大変古い歴史があるのですが、庶民がごはんをしっかり食べられるようになったのは、実は第二次世界大戦後の食料事情が改善されてからのことなのです。驚きですか? それまでは、米2〜3割に、麦・ひえ・あわなどの雑穀をまぜたごはんがふつうでしたし、そのことが健康の維持にも役立っていたようです。食生活が豊かになることはうれしいことですが、お米もそのなかのひとつである穀物への感謝の気持ちを、大切にしたいものです。


■ 日本型食生活が健康の秘訣 ■
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日本人の食生活は、ごはんを中心に、魚介類、畜産物、野菜などの多様なおかずとよく合います。そのため、栄養のバランスでもほぼ理想に近いものとなっていて、「日本型食生活」とも言えるパターンができています。ところが近頃、米の消費が減り、脂質の消費が年々増えていて、栄養バランスが崩れつつあるようです。健康のためには、たんぱく質、脂肪と炭水化物のバランスが栄養バランスをとることが理想です。この3成分の熱量比をPFC熱量比といい、P12〜13%、F20〜30%、C57〜68%が良いと言われています。

▽JAごはん家族のページ
http://www.gohan.ne.jp/


■ 朝ごはん実行委員会からのお知らせ ■
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単身赴任者の朝食実態調査で、約4割の人は「朝ごはんを毎日は食べていない」と答えているようです。「朝食は食べない」という方も13.3%もいます。また、赴任地の朝食ではパン派でも、自宅ではごはんを嗜好していることや、朝食をしっかり食べた日は「午前中の仕事がはかどる」と答えています。

朝ごはんには、睡眠で低下した血糖値と体温を上げ、一日の活動の準備を整え、体内リズムのペースメーカーになる大切な働きがあります。しっかり食べて、一日がんばりましょう。

朝ごはん実行委員会では、朝ごはんの新メニューの提案を募集しています。
最優秀賞には賞金20万円、応募締め切りは10月15日です。

▽朝ごはん実行委員会
http://www.asagohan.org/index.html


■ 業界の話題はコンタミでもちきり ■
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長野県農事試験場が「酒米」として育成した品種「美山錦(みやまにしき)」の早生種の受入がはじまり、今週末にもピークを迎えます。今年は全国的に米の集荷における「コンタミ対応」が課題です。「コンタミ」とは「コンタミネーション( contamination)」の略で「汚物」「汚染物」という意味ですが、お米の世界では「品種の異なる米が混じってしまうこと」をあらわしています。異品種混入が厳しくチェックされることで、品種が異なる米をライスセンターへ受入れる場合、切替え時には例年以上に清掃が徹底されることになります。全国でも農水省指導によるDNA鑑定が約10000点実施されるようです。


■ 信州生まれのGOHANDY ■
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GOHANDYポッカコーポレーションとJA全農長野の共同開発による独自原料「米糖化液」を採用した「ごはん飲料」は、もうお試しになりましたか? 2004年7月26日から関東地区で先行販売を開始し、2005年7月にはリニューアルして全国のコンビニなどで販売しています。長野県産のコシヒカリを主原料としたヨーグルト風味のゼリー飲料です。忙しい朝や、スポーツの合間などに、お米から生まれた自然派・食事型ゼリー飲料「ポッカGOHANDY(ごはんディ)腹持ちゼリー」はいかがでしょうか。

▽GOHANDY
全農長野の紹介ページ
ポッカコーポレーションの紹介ページ

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