白馬村の旅館「木塵」にお邪魔しました！｜地域情報

12月の長野県と言えばスキー！
スキーでくたくたに疲れた後は、地元食材を使ったおいしい料理が楽しめる旅館で、のんびり過ごしませんか？

何度も訪れたくなる木の旅館

やってきたのは長野県北西部、JA大北管内の白馬村神城にある旅館「木塵（もくじん）」。
平成4年創業、平成26年の神城断層地震で建物が傾き、1年後にリニューアルオープン。今年創業29年目を迎えます。
地震での倒壊を機に改装した建物には、自分たちで所有する山から伐採した木材を使っています。そのリニューアルから5年が経ちました。

入口で出迎えてくれた柏原さん

木製の机や柱を指して「木によって木目や香りが違うんだよ」と教えてくれるのは、柏原周平（かしわばらしゅうへい）さん。奥様とご両親の4人で旅館を経営しています。
夏は合宿客、冬はスキー客でにぎわいますが、比較的客数が少ない春秋には、柏原さんの趣味をきっかけとしてプラモデルやバーチャロン（ゲーム）のファンが集まるというユニークな旅館です。

「今ここでしか食べられない」料理

食堂

木塵の自慢は、畑で栽培した野菜や山菜など旬の食材を使った「今ここでしか食べられない」料理です。
柏原さんに料理のこだわりを聞いてみました。
「旬の食材に合わせてメニューをつくっています。また、リピーターのお客様には料理がかぶらないように、以前宿泊された際に何の料理を出したかも記録してあります」
この心配りでリピーターはなんと8割超えだそうです！

そんな自慢の料理を特別にいただきました。

本日のメニュー

■オードブル
・食用ほおずきの実、パプリカのマリネ、青トマトのカレーピクルス（中央）。これらは全部柏原さん家の畑で収穫したものです！
・山で採れた香茸（こうたけ）の佃煮（右奥）。香茸は珍しいきのこで、他ではなかなか食べられません。名前の通り、独特ないい香りがしてシャキシャキとした食感です。
・白馬産のリーフとりんご「グラニースミス」のサラダ
・お客様からいただいた枝豆、柿、豚肉（手作りハムに）

■虹鱒（にじます）のくんせい
白馬の雪どけ水で育ったニジマスを柏原さんのお父さんが薫製にしたものです。
薫製によりチーズのようなコクや濃厚さがプラスされています。

■芋ばくだん
練った里芋のしんじょ。上にのっている柚子胡椒（ゆずこしょう）がアクセント！
中にチーズが入っています。

■木塵コロッケ
木塵の名物料理。長野県のオリジナルブランド鶏「信州福味鶏」の中に、スパイスと玉ねぎを炒めた特製ソースが入っています。
ボリュームがあって食べ応え抜群！しかも、お肉がジューシーでやわらか～いので、ペロッと食べられます。

■きのこ汁
山から採ってきたきのこ「ナラタケ」「リコボウ」「ムキタケ」を入れたきのこ汁です。
天然の珍しいきのこがいっぱい！肉厚でやわらかく、きのこの旨味が味わえます。

■松茸御飯
希少なマツタケ。この日宿泊するお客様からリクエストがあったので頑張って仕入れたそうです。
リクエストしたお客様は「え～！本当に...うれしいです！！」と感激していました。

■タルトタタン
信州といえばりんご！「紅玉」のタルトタタンです♪

最後に、柏原さんは「おいしいと食べてもらっているときにやりがいを感じます。だからおいしい料理が出せるように頑張っています」と話してくださいました。

お客様との温かいつながりを大切に

木塵ではコロナの影響で3月～7月と旅館の営業を中止していました。毎年、夏は合宿客でにぎわうそうですが、今年はコロナのため合宿が中止になりました。
そのような苦しい状況でも泊まりに来てくれるのがリピーターさんです。
「コロナ禍で、お金だけのつながりじゃない、お互いの顔が見えるつながりの温かさとか重要性を改めて感じました」