比類なき松茸料理は農家レストランで味わう

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秋といえばきのこ、きのこといえば松茸です。聞けば松茸は今年は豊作とのことで、例年よりも地物が楽しめます。信州の秋の味覚は、当然ですが果物やお米だけではありません。長野県の松茸は、全国でもトップクラスの生産量を誇っており、なかでも、上田市や松本市、下伊那郡、上伊那郡などは県内でも松茸の生産が盛んな地域です。長野県内では温泉地をはじめ、この季節、松茸を食べさせてくれるお店がたくさんあるのです。

とまあそんなわけで、記者はいそいそと上田市内でも松茸で有名な塩田平に足を運びました。あくまでも仕事ですってば、仕事。kijimadaira.jpg塩田平は「信州の鎌倉」と称され、別所温泉、北向観音や鎌倉時代の名刹などが有名で、数多くの観光地があって風光明媚な信州の中でも、一度は訪れたい場所のひとつです。

この塩田平にあって、きのこ専業農家が経営する農家レストラン「きのこ料理専門 きのこむら深山(しんざん)」に、農家レストランと松茸料理のすばらしさをお伝えすべくおもむきました。

松茸は11月中ごろまで
「深山」は、この時期の松茸料理はもちろん、各種きのこ料理のほか、きのこ狩り体験、農産物の直売所、押し花体験教室などを多角的に行っており、観光バスが行き来し、観光客でにぎわいます。matsutake_mushroom_4.jpg松茸も9月中旬からはじまり11月中旬ごろまで楽しめます。ただし、どうしても松茸を食べたい方は、あらかじめ必ず電話で確認してからお出かけください。

「深山」の常務取締役である宮澤到(みやざわいたる)さんによると、もともときのこ専業農家である社長さんが、平成3年に、「自分で作ったきのこが市場で勝手に評価されるのではなく、お客さんに直に食べてもらいたい」という思いから、レストランをはじめたそうです。

土地で穫れたものを食べる
きのこ狩り体験ができて、新鮮なきのこが専門店で食べられることをセールス・ポイントに、使用するきのこのうち、やまびこしめじ・なめこ・はなたけは自ら生産し、食材が不足する場合などは、JA信州うえだきのこ部会の仲間からきのこを仕入れるなどして、料理に使用するきのこ以外の野菜を含め「イート・ローカル(地産地消)」にこだわったお店です。きのこ狩り体験では「やまびこしめじ」の生育方法の説明を受け、自分自身でもぎ取ったきのこをお土産として持ち帰ることも可能です。

松茸で新たな思いで作りを
なんといっても、せっかくこの秋の深まる時期に、狙ったように「深山」にきたのですから、やっぱり「松茸」の感動をお伝えしなければなりません。自慢じゃありませんが、おぎゃーと生まれて以来長野県にしか暮らしたことのない記者ですが、実は松茸を食べる機会は、「いつが最後だったけなあ」というくらいとんとありません。

炭焼き松茸、松茸土瓶蒸し、すき焼き、松茸ごはんに松茸の天ぷら、そして松茸の刺身まで、今まで見たこともない料理が、あれよあれよというまに目の前に並べられて、この夢のごとき光景に圧倒されて、喜びに体の打ち震える思いです。

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いやー、松茸は最高!
はしたなくも我を忘れて舌つづみ。もちろんすべての料理が香りと歯ごたえ、味ともに最高でした。しかし、とここで声を大にしてさらに贅沢なことをばいわせていただきますが、松茸そのものを純粋に味わうなら「炭焼きの松茸に焼き塩をつけて食べてみるべき」であります。

箸の先で捉まえて口元に運び、一口噛んだ瞬間に口中にふわっと香りが広がって、歯ごたえと味、香りが感涙ものです。もちろんすーっと香りが胃にしみこんでいく土瓶蒸しも捨て難いですし、松茸のすき焼きは熱々の中に溶け込んだ松茸の香りと歯ごたえが、いやはやなんともいえないおいしさです。生きていて良かったと心底思った瞬間でした。

きのこむら深山
長野県上田市大字前山710−2
電話 :0120−77−4039
FAX:0268−38−9596
arrow2.gif きのこむら深山ウェブサイト

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