なんとも官能的な花ではありませんか。この花は、ユリ（百合）です。古くから世界中で多くの人に愛されてきたユリの花。花言葉は「威厳」「純潔」「無垢」。西洋では文化的な象徴として古くから愛され、東洋ではその地下茎の周りの葉が肉厚で球状になった鱗茎（りんけい）を食用や薬用に用いられてきました。ユリの品種はたくさんありますが、英国王立園芸協会が「オリエンタル・ハイブリッド」と名づけた一群の系統のユリたちが、今まさに、長野県の高山村温泉郷で、香りのある優雅で華麗な美しい花を咲かせています。
湯の里のユリまつり
長野県高山村の蕨（わらび）温泉北側で、第５回目になる湯の里まつりがはじまりました。「にしばらOHBユリ研究会」という、高山村で新種ユリの栽培技術の向上を目指して日夜研究を重ねているグループが毎年開催する人気のイベントです。２０棟を超えるハウスに２０種類以上ののユリが植えられて、今週末には見ごろを迎えます。数万本のユリの花はとにもかくにも見ごたえ十分。ユリのやさしい香りが、穏やかな気持ちにさせてくれます。
今年はほかの作物と同様に生育が若干遅れ気味で、ユリまつりがはじまった今月５日ころにはほとんど咲いていませんでした。しかし、暖かくなるにしたがって咲きはじめ、１０日、１１日からは来客者の目を楽しませるようになりました。毎年、楽しみに近隣市町村から多くの愛好家たちが訪れるまつりです。口伝えで話題となり、新潟方面など県外の来訪者も増えています。
このユリまつりは来週の月曜日２５日まで。実際にユリの栽培をしている畑がそのまま会場になっていて、会場では切花を１００円、３輪以上は２００円でと、通常の市価の３〜６割で買うこともできますし、育てられているユリの球根（オランダから輸入したもの）も販売されていて、持ち帰って自宅で植えつければ秋には同じ花を愛でることもできるのだとか。
温泉とユリの花でリフレッシュ
高山村にはその日の天候によって湯の色が五色に変化をする五色温泉、男女混浴の露天風呂を満喫できる松川渓谷温泉、北信濃の山々や北アルプスを展望する温泉などがあります。今週の週末は、ユリの花と温泉で、体も心も癒してみるのはどうでしょう。
関連記事
前のページ
