ローカルフードはこころも満たす#4

ほうば巻この季節、木曽町福島のお菓子屋さんでは期間限定の「ほうば巻」が売られています。「ほうば巻」とは「朴(ほお)の葉」に包まれた木曽地方の郷土食です。信州のローカルフード、4回目は、この「ほうば巻」についてお伝えします。ところでこのお菓子、地元では「ほうば巻」と書き慣わされていますが、普通漢字で書くならば「朴葉巻き」、これをそのまま仮名にすると「ほおばまき」になります。でも今回は、地元の慣わしにしたがって「ほうば巻」と表記することにさせてください。

ほうば巻とはなにか
ほうば巻は、粒餡や漉し餡を米の粉(上新粉)に砂糖を加えて練った皮に入れ、朴の葉で包んでい草でゆわえ、蒸したもの。朴の葉の独特の香りがして、食欲をそそりますね。朴の葉には腐りを防ぐ効果がありますし。木曽地方では、夏場の野良仕事でのお弁当として、朴の葉に米を包み、しっかりとワラでゆわえ、たっぷりのお湯でゆでた「ほお葉飯」がありました。ほうば巻はこの「ほお葉飯」をルーツとして生まれた木曽地方独特のお菓子で、月遅れの端午の節句のお祝いに、ちまきなどと一緒に家庭で作られてきました。5月中旬から7月上旬まで、朴の葉が一定の大きさになり、葉がみずみずしいうちだけ作ることができる季節限定品です。朴の木はモクレン科の落葉樹で、5月から6月になると大きな葉の中心からチーューリップ状の大きな白い花を咲かせます。

粒餡の入ったほうば巻どうやら今年は雪が多かったためか、朴の葉の繁茂が遅れ、福島のお菓子屋さんで「ほうば巻」が売られる時期も遅れたようです。現在販売のはじまったほうば巻の葉は、中津川や恵那といった木曽谷の南、岐阜県から取り寄せたものだとか。「やはり地元のものの方が香りが良い」とお菓子屋さんでは話しています。木曽町の地元の葉は6月になれば使えるようです。

食べ比べに出かけませんか
木曽町福島には菓子店が多く、ほうば巻もそれぞれの店の特徴があります。一般的には粒餡、漉し餡ですが、味噌くるみ餡や生地にそば粉をまぜたものなどのバラエティーも豊富。木曽に出掛け、各店のほうば巻を食べ比べてみるのはいかがですか。

 

ほうば巻と木曽福島の小情報サイト
木曽町福島の「ふるさと体験館」では、6月にほうば巻体験コースがあります。木曽町日義の木曽駒森林公園では、おいしさ体験「木曽の味をつくっちゃおう!」で名物ほうば巻、五平もち等、伝統の味作り体験があります。その他、木曽路に関する情報は、『木曽路』を歩く〜まちづくり木曽福島〜がおすすめ!

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