それほど値の張るアイテムを組み合わせているわけでもないのに、ファッションセンスを感じさせる人っていますよね。単に着こなしがいいとかの問題ではなくて...。
食事でもそういうメニューがあります。オムライスはその代表ではないでしょうか。ちょっと強引な持っていき方じゃないか、と思われるアナタ。それではうかがいますが、カツ丼は、シンプルなオムライスより材料費はかかっていますが、「優雅なカツ丼」って見たことがありますか。
カツ丼に優雅さなんて必要ない？ その通り。アナタは正しい。カツ丼はオムライスとは別の道を決然と歩んでいるのです。私はその潔さを深く愛する者の一人です。
オムライスに話を戻します。先ほど「シンプルな」と言いましたが、極上卵使用に加え、ビーフシチューとか、高級具材や鮮度の高い野菜がたっぷり入ったデミグラスソースがかかったオムライスの中には、ちょっとしたステーキに匹敵する値段のものがあります。
ところで、オムライスを作る人というと、どんな人を想像しますか。何となくフレンチとかイタリアンの店のシェフみたいな人を想起する人が多いのではないでしょうか。
家の近くの食堂では、店のおばちゃんがオムライスも天丼もカツ丼も作っている？ あ、そういうお店ありますね。長野市内の、あるＪＲ駅前に「刺身定食」「天ぷら定食」「カレーライス」「ラーメン」「各種丼もの」「寿司」「そば・うどん」「スパゲティー（カルボナーラ）」「焼き鳥」「おでん」などのメニューに加え「その他お好みのものを調理します」という貼り紙のある店があり、初めて入った時びっくりしました。
確かに何にでも例外はあります。これはごく一般的な話です。
中庭が望めるテーブルに着き、ウェイトレスが持ってきたメニューを一応吟味し、で、初めから頼むつもりだったオムライスを注文する。しばらくしてスプーンとフォークと前菜のミニサラダが届くと「いよいよだな」と思う...。
考えるにこの「いよいよだな」が大切なんですね。カウンターの向こうから「はい、ラーメンと半ライスね」と出される時は、ぼんやりしていても「あ、どうも」とすぐ対応できるのですが、注文のメニューが届く前に心構えが必要なのはオムライスだから、だと思います。
ここからが本題です。「えっ、今までのは前置きかよ」という声が聞こえるようですが、すぐ済みますので。
皆さんに、思い出のオムライスはありますか。私の思い出の一品は、長野県山ノ内町にある志賀高原ロマン美術館内のレストランで食べたオムライスで、２種類ある内の、ほぐしたホタテ貝柱が入っている方。それまでのオムライスのイメージが変わりました。
現在はメニューにないようなので残念です。目下、あの味を上書きできるオムライスを探索中。皆さんに「おススメの一品」を教えていただけるとうれしいです。（昭和人）
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