俳人・小林一茶の生誕の地であり、黒姫高原を有する県北部の信濃町。ここにナウマンゾウやアウトドアアクティビティで有名な「野尻湖」があります。
野尻湖の冬の風物詩と言えば、屋型船でのわかさぎ釣り! 「家族でのんびり過ごせるよ」という友人のひと言で、5歳の息子と一緒に初釣りしてきました!
山がきれいな釣り日和
朝7時半、野尻湖畔にあるペンション「スピンネーカー」に集合です。今回のわかさぎ釣りは、長野市にあるコワーキングスペース「クリークスコワーキングナガノ」主催。船を丸ごと貸し切って1日釣りをしよう、という企画で今年で3回目の開催になるそうです。
早速船に乗ると、意外に広い! 窓もたくさんあって眺望も良く、波もないので船酔いも心配ありません。
船も出発。さあ、準備を始めましょうか。
1人ずつ区切られたスペースで、専用の釣り竿を借りて釣ることができます。エサは、幼虫! ウワサに聞いていた、苦手な人は苦手、な虫です。これを1匹ずつ5カ所の針に刺して、ハサミで半分に切ります(苦手な方、ごめんなさい)。
釣り場に着きました! 糸を垂らして待ちます。釣り自体が初心者の我が家。果たして釣れるのでしょうか。不安いっぱいでしたが、ラッキーなことに「今年はわかさぎ3回目」というベテラン釣り師(御年9歳、釣り歴5年)の隣席に。なんでも教えてくれます。
窓の外は快晴。「信濃富士」とも呼ばれる裾野がきれいに広がった黒姫山や、日本百名山の妙高山を間近に眺めながら、ゆらゆらゆらり、と揺られて待ちます。
釣れないかも・・・
「釣れた! 1匹目!」「釣れたー!」
周りの人たちからうれしそうな声が聞こえてきます。
「いいな~、そろそろ釣れるかな~」
・・・
そう思いながら、とうとう2時間が経過。よく釣れる人のほうに移動してみたり、教えてもらった通りにエサを新しくしてみたり...。師匠曰く「竿がピクッとしたら、1回上に持ち上げて、それから、魚のリズムでリールを巻くんだよ」とのこと。魚のリズムかぁ。
そして、「釣れてない人」の最後の1人になってしまいました。息子も「なんで釣れないの...」とがっかり。友人が「一緒に釣ってあげるよ~」と、息子になにやら伝授。すると、5分もしないうちに「釣れたー!!」
その後、コツをつかんだ息子にアドバイスを受けながら、ようやく釣れました! うれしい!!
釣りたて!揚げたて!
船の中ではお菓子をつまんだり、ビールやコーヒーを飲んだりしながら、静かな時間が流れます。
お昼頃までの数時間で、10匹以上が釣れました。「家族5人で2匹ずつ食べられるね」と息子に言われてホッと胸をなでおろしました(笑)。
お昼にはクリークス特製の豚汁と、釣りたてのわかさぎで作った天ぷらもふるまわれ、最高の昼食をいただきました。
午後はあまり釣れませんでしたが、トランプやカードゲームをしたり、またお菓子を食べたり(笑)、あっという間の1日でした。たくさん釣った方に「これも良かったらどうぞ」と譲っていただき、50匹以上になりました(長野県では当たり前のようにリンゴやハクサイをいただくことも。無償で譲ろうという気持ち、本当にありがたく思います)。
釣ったワカサギは、うちに帰って天ぷら&から揚げにしていただきました。師匠のお母さん曰く「片栗粉をまぶして揚げるだけでおいしいよ」。留守番組の家族にも大好評! あっという間になくなってしまいました。
自分で釣って食べられる、身近なところでこんな体験ができるのですから、やっぱり信州からは離れられません! 「来年もわかさぎ釣りに行こうね」が最近の口癖です。子どもより大人が楽しんでいるのは間違いありませんが(笑)。
野尻湖では今期2019年4月7日までわかさぎ釣り専用の屋型船が運航されています。ご希望の方は、野尻湖漁業協同組合のWebサイトをご確認の上、事前に予約してお出かけくださいね。