幻の白いもを使った「コもロッケ丼」ってなんだ!?

コもロッケ丼

それぞれの地域には、その地域ならではの味があります。
全国丼連盟主催で、今年初めて開催された「全国丼グランプリ2014」には、肉部門や海鮮部門など、全11部門に、全国各地からおよそ1,300丼のエントリーがありました。
長野県からご当地丼部門にエントリーしたのは、幻の特産品とまで謳われているじゃがいも「白土馬鈴薯」(はくどばれいしょ)をふんだんに使った名物丼「コもロッケ丼」。見事金賞を受賞しました!

独特の粘りと甘味。
高級料亭が惚れ込む白肌のじゃがいも

コもロッケ丼

白土馬鈴薯(通称:白いも)は、長野県東信エリアにある「御牧ヶ原台地」で生産されています。御牧ヶ原台地は、標高約800メートルに位置しており、白い強粘土質の土壌と、降水量の少ない環境のため、じゃがいもの肌が滑らかになり、色みも白みを帯びるため、このように呼ばれています。主に関西方面の高級料亭などで使用され、市場では一般のじゃがいもの倍以上の値段がつくとも言われています。
また、白土馬鈴薯は、強粘土質の土壌により大きくなりにくい反面、でんぷんを多く含み、独特の粘りと甘みがあるのが特徴です。

コもロッケ丼

白土馬鈴薯
 

コもロッケ丼

地元の食材で手間をかけて
店主の発想が光るご当地丼

コもロッケ丼
コもロッケ丼

やってきたのは、長野県小諸市にある「和食処みよし」。
小諸市地産地消推進協力店にも認定されているこのお店は、「コもロッケ丼」を作り始めて今年で8年目。白土馬鈴薯の生産量は、生産者の高齢化や後継者不足等の影響もあって少しずつ減少しており、希少性は増すばかり。白土馬鈴薯の確保が年々困難を極める中、通年で「コもロッケ丼」を提供しているのは「和食処みよし」だけなんです。

和食処みよしの「コもロッケ丼」は、長野県産のお米に、切り刻んだ地元産のキャベツをのせ(時期がずれれば県外産)、その上に、蒸した白土馬鈴薯を厚くスライスし、チーズを挟み、豚肉で包んで揚げた「コもロッケ」をのせたもの。地元産のリンゴジュースをたっぷり使ったフルーティーなソースとの相性もばっちりです。

コもロッケ丼

(1) スライスした白土馬鈴薯の間にチーズをのせ、
 

コもロッケ丼

(2) 豚肉で包みます

コもロッケ丼

(3) 溶き卵と衣をつけて揚げることおよそ10分(変動あり)


コもロッケ丼

(4) コもロッケ丼の完成です!

豚肉の旨味×チーズのコク
経験したことのない味と食感

シンプルだからこそ素材が生きる。白土馬鈴薯ならではの味がしっかりと引き出されていて、新しい食感に出会えます。
「コもロッケ丼」の名前の由来は、地元の地名である「小諸」と「コロッケ」をかけ合わせて命名したもの。コロッケと聞けば、じゃがいもをつぶした状態をイメージしがちですが、店主の田添真彦さんは、「つぶせば白土馬鈴薯独特の食感が引き出せない」と、厚くスライスしたまま揚げています。白土馬鈴薯ならではのおいしさを味わえることがこの「コもロッケ丼」の魅力なんです。
コロッケでもなく、トンカツでもないこの「コもロッケ丼」。地元ならではのおいしさ、"地元味"がそこにはありました。

コもロッケ丼

オリジナルの丼を生み出した田添真彦さん(右)と妻の洋子さん

今回取材協力してくれたのは、和食処みよしの店主・田添真彦さんと妻の洋子さん。
「コもロッケ丼」について、「経験したことのない味と食感に出会えると思います。長野にいらした際はぜひお立ち寄りください」と話してくれました。

和食処みよし

  • 長野県小諸市平原1784-3
  • 電話 0267-22-8371
  • 営業時間 11:30〜14:30、17:30〜21:00
  • 定休日 月曜・火曜
この記事を書いた人

あぐり君

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