お餅をお菓子に変えるおばあちゃんのスゴ技

arare_top.jpg

みなさんの家には、お正月に食べきれずに残っているお餅は、ありませんか?「焼き餅、お雑煮、お汁粉にはもう飽きたよ〜」と、お餅をどこかへしまっていたりしませんか? そんなあなたに、今日はびっくりするくらいおいしい、簡単で、家族みんなが喜んで笑顔になる、お餅の活用レシピをお教えしましましょう♪

「あれは一度食べたら忘れられない」との評判を聞きつけて、長野市桜にお住まいの、81歳になるおばあちゃん、傳田マス夫(でんだますお)さんのお宅にうかがいました。マス夫おばあちゃんの家はりんご農家。器用でおもてなしが大好きで、とても優しいおばあちゃんです。秘伝のおいしいあられの作り方を教えていただけますか?

"あられ"の下ごしらえ
手作り"あられ"の下ごしらえには多少の時間がかかります。おいしくて安全なものを作るのですから当然ですよね。田舎暮らしというのは時の流れを楽しむことなのです。まずはお餅を手にとって、そして小さく切り分けるところから。大きさの目安は1センチ角。これがけっこうたいへん。

arare_2.jpg

次は家の中に、直射日光が当たらない、窓辺のスペースを探します。そこへ敷物をしいて、先ほど切ったお餅を重ならないように並べておきます。そして"あられ"づくりの最大のポイントはここから。おばあちゃんは言いました。「お餅をよく乾燥をさせること」と。なんと乾燥の目安はおよそ1ヶ月程度だとか。最低でも30日。その間、時々並べたお餅をかき回し、全体をゆっくり乾燥させて、カビが生えないようにしておかなくてはなりません。春を控えて空気が乾いている今の時期は、お餅の乾燥に適しているのです。マス夫おばあちゃんは、自宅の2階にゴザを敷き、こんな風にお餅を乾燥させていました。ちなみに、黄色いお餅は「粟(あわ)」を入れたお餅です。

arare_3.jpg

"あられ"づくりの本番
さてさて、時はおだやかに流れ早1カ月が過ぎたとしましょう。お餅がカラカラに乾燥しています。これで準備は万全。いよいよ"あられ"づくりの本番です。ここからご紹介する材料は、すべて目分量もしくはお好みで調整します。味見をしながら楽しく作ってください。

 "あられ"の材料

  〇乾燥させた角切りの餅 適量
  〇たっぷりの油
  〇タレ(砂糖、醤油、水をお好きな割合であわせる)

(1)まずは鍋にたっぷりの油を注いで180℃に熱し、そこへ角切りのお餅を入れます。油が飛んでやけどをしないよう、十分に気をつけてください。次の動画のように蓋をして5分ほど待ちます。


(2)蓋を外し、お餅が膨らんで少し茶色く色づいていたら揚げあがりの目安です。ひとつ箸でつまんでフーフーしてサクサク感があるかどうかを確かめてください。


(3)油を軽く切りながら大きめのボウルに移します。

arare_4.jpg arare_5.jpg

(4)あらかじめ用意しておいたタレを大きめの鍋で熱し、砂糖が焦げないようにしながら溶かします。

arare_6.jpg

(5)4の鍋に揚がった餅を入れて、熱いうちにタレに絡めます。しっかりと鍋を持ち、素早く、リズミカルに鍋を上下に振るってください。

arare_7.jpg

(6)タレが全体に絡まったら"あられ"のできあがりです!

arare_8.jpg

この"あられ"のために餅をつく!
完成した"あられ"は、チャックつきの保存袋に入れ、常温で放置しておいてもサクサク感が持続するよ、とマス夫おばあちゃんは言いました。どのくらいサクサク感がもつかを試そうと思いましたけれど、編集部にとお土産にいただいた"あられ"は、その後数日のうちにすべてわれわれのお腹におさまっていました。聞けばマス夫おばあちゃんの家はこの"あられ"のためにわざわざお餅をつくのだそうです。食べた人はみんながもっとほしがりますからね。わかるような気がしました。

1265122800000

関連記事

冬の直売所で「あられ」がコロリ
直売所

冬の直売所で「あられ」がコロリ

一年中モッチモチ。すぐ食べられて介護食にも人気の郷土食

一年中モッチモチ。すぐ食べられて介護食にも人気の郷土食

納豆の究極の姿!?納豆のプロの「どらいなっとう」
食育・健康

納豆の究極の姿!?納豆のプロの「どらいなっとう」

一味違う!洗馬の「手作りあられ」と加工品
直売所

一味違う!洗馬の「手作りあられ」と加工品

新着記事