信州信濃の穂高神社は20年に一度のご縁年

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長野県は今年、7年に一度の善光寺御開帳や、戸隠神社の式年大祭、そしてなんと20年に一度開催される穂高神社の生命のよみがえりを象徴する大遷宮祭と、各地の聖地において盛儀が目白押しです。戸隠神社大祭は5月の20日まで、穂高神社大遷宮祭も17日まで行われています。来年は諏訪大社の御柱祭もあります。あなたもぜひご縁をつないでください。

20年に一度の大遷宮祭がおこなわれる穂高神社は、長野県の中央部にある安曇野市穂高、近くには田園が広がり、常念岳をはじめ北アルプスの眺望もすばらしく、ロケーションは最高の場所にあります。特に今は安曇野では田植えの季節にあたり、祭りのはじまった5月2日には、周辺の田んぼに一面の水が張られていました。

九州から来た海人族の神社が信濃にある
穂高神社は、日本アルプスの総鎮守や交通安全の守り神としても、古くから信仰を集めています。祭神として、古代北九州において主として海運を司り、早くから大陸方面とも交渉をもった安曇族の祖神である穂高見神(ほたかみのかみ)[古事記の神話に登場する神 伊邪那岐命(イザナギノミコト)の子である綿津見神(ワタツミノカミ)の子]を祀(まつ)っています。また奥宮が上高地の明神池ほとりに、嶺宮が北アルプスの主峰奥穂高岳の頂上に祀られています。海の民がなぜこのような信州の山中に定住するにいたったのかには諸説ありますが、信濃の歴史において穂高神社が信濃国の発展に大きく貢献してきたことは間違いないようです。

今年は穂高の神さまもお引っ越し
今年は、20年に一度行われる式年の大遷宮祭(神社正殿を新たに造営し、御神体をうつすもの)。新築した本殿では、8日午後6時におはらいをした後、明後日5月9日午前3時(5月寅の日寅の刻)には本殿遷座祭が浄暗の中たいまつの明かりで行われる運びとなっています。神殿は周囲に九州福岡志賀島の玄界灘から運ばれた砂が敷きつめられているのです。

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上の写真 穂高人形 川中島合戦
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穂高人形 酒呑童子

また昨年12月には127年ぶりに拝殿が建て替えられていて、そのありさまは目にも鮮やかで圧倒されます。さらに大遷宮祭の奉祝行事として、境内において「穂高人形まつり」が行われています。歴史上や昔話の数あるシーンを切り取って、今にも動き出しそうな人形の数々が繰り広げる絵巻を、目で見て楽しむことができます。人形といっても実際の人と同じ位の大きさで、躍動感がリアルで実に見事です。「穂高人形まつり」は17日まで。時間は、午前10時〜午後8時。日没後はライトアップも行われますよ。

なお、毎年9月27日には海の一族である安曇族の壮大なロマンを偲ぶ御船祭(御船神事例大祭)が催され、10月8日には上高地明神池の奥社において雅楽の調べとともに、龍頭鷁首(りゅうとうげきしゅ)の2艘の船を池に浮かべる御船神事も行われます。

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新緑の季節が美しい信濃へ
まさにいま信州は新緑の季節。景色を楽しむのはもちろんのこと、神社から少し足を延ばせば大王わさび農場や碌山美術館、また道祖神めぐりも出来ます。人々がどこからやってきたのかという過去を思いつつ、北アルプスのお山に見守られながらサイクリングなどで今の信州の春を満喫してみるのもいいかもしれません。安曇野から見た北アルプス(右の白い山が常念岳)

あわせて読みたい:

7年に一度の善光寺の御開帳にお出かけを!


穂高神社へのアクセス:

穂高神社大遷宮祭公式ホームページ

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