たなか農園
「ブルーベリー」
南信州のブルーベリー産地
訪れたのは、南アルプスを一望できる南箕輪村神子柴地区。この地区でブルーベリーの栽培と、収穫体験を受け入れている「たなか農園」の田中實さんと娘の菅家美果さんにお話を伺いました。
広い農園にブルーベリーの木が見渡す限り植えられていました。聞いたところ、約5反歩(5,000平方メートル)の敷地で800本ものブルーベリーを栽培しているといいます。
たなか農園さんは、おじいさんの代からリンゴを専門に栽培する果樹農家で、ブルーベリー栽培に携わるようになったのは2002年から。「南箕輪村をブルーベリーの産地にしよう!」と村をあげての産地化に加わったのがきっかけです。今では、8種類のブルーベリーを栽培しています。
粒が大きい~!!
こちらのブルーベリーは「スパータン」という品種。もともと粒が大きい品種ですが、たなか農園では大きな粒を作るために木を丈夫に育てることを第一に考えています。「丈夫な木になる実は大きくておいしいんだ」と話す實さん。ブルーベリーは比較的浅いところに根を張るため、幹周辺に有機質であるチップをまいて木に十分な栄養が届くようにするなど、丈夫な木を作るために、根の環境を良くしているといいます。
また、農薬や除草剤を使用しない、化学肥料も極力使用しないという点から、小さなお子さんがいるご家庭や、農産物の安全性に感心の高い方にもおすすめできるブルーベリーです。
熟度を確認して丁寧に収穫
ずばりブルーベリーの栽培で大変なことをお尋ねしたところ、「収穫!」と即答をいただきました。例年7月中旬に収穫の最盛期を迎えるそうですが、その頃にはパートさんも総動員で、多いときに1日50kgを収穫します。 ブルーベリーは頭(ヒダヒダした部分)からおしり(ヘタ部分)にかけて熟し、色づいていくため、一粒ひとつぶ熟しているかどうか確認するのもひと苦労。
ブルーベリーの表面には白い粉状の「ブルーム」が付いています。これは果実の水分蒸発を防ぎ、病気などから果実を保護している、いわば「新鮮さの証」なのですが、手でこするだけで簡単に取れてしまうため、収穫作業の際に取れてしまわないように細心の注意を払っています。
産地ならでは!摘みとり体験
これから旬を迎えるブルーベリー。自分で摘みとってその場で食べられるブルーベリー狩りはいかがでしょうか。
ブルーベリーは品種によって、味はもちろんのこと食感も違います。果皮が柔らかいものは運送に向かないため、一般に店頭で販売されているものは果皮の硬いものと言われています。また、たくさんの種類があるブルーベリーですが、出荷される際にはひとつのケースにいろいろな種類を混ぜています。摘みとり体験では、店頭に並びにくい果皮の柔らかい品種を食べられたり、種類ごとの味の違いを楽しむことができますよ。
「旬のブルーベリーの本当の味を味わってほしい」と美果さん。東京で講師として話をされたり、農園にツアー観光客を受け入れたりと、幅広くブルーベリーの魅力を発信しています。ぜひブルーベリーの摘みとり体験に、たなか農園さんを訪れてみてください。
【ブルーベリーの摘みとり体験】
●大芝高原 味工房
長野県上伊那郡南箕輪村2358-5
TEL 0265-76-0054
定休日 木曜
お土産付きの摘みとり体験と1時間食べ放題:
中学生以上1,000円、3歳以上・小学生500円
※時期や天候によって受け入れできない場合もございますので、事前に電話にてご確認ください。
摘み取り体験はたなか農園の畑で行いますので、味工房からご案内いたします。
【ブルーベリーの購入】
●JA上伊那 直売所「ファーマーズあじ~な」
長野県上伊那郡南箕輪村8143-1
TEL 0265-78-0701
営業時間 9:00~18:00