師走も中旬に入りましたが、信州の平地ではまだ本格的な積雪はありません。スキーファンやスキー場関係者が心待ちにする天然雪も山麓のスキー場ではまだ少ないようです。それでもアルプスの山並みはすでに真っ白に雪化粧しています。信州各地の河川、湖沼には、コハクチョウや鴨など冬の水鳥たちがたくさん見られるようになっています。農家は農機具の整備をして倉庫に格納し、冬の準備をします。そして晴れた日には里山に入り、お正月の松飾り用に松を切ります。
2007年のNHKの大河ドラマは井上靖原作の『風林火山』で、主役は武田信玄の軍師「山本勘助」と、諏訪一族(信濃諏訪の城主)のお姫さまということになっています。甲斐の国のが信濃の国に攻め込んでくる物語ですから、当然信州の豊かな自然が全編の背景となるはず。信州ファンとしても原作をこの年末にでも、読んでおかねばなりませんね。来年は井上靖生誕100年だそうです。
●毎朝布団から出るのがつらくなってはいませんか。日の出も長野市では午前7時に近づいています。日の出が午前7時を過ぎることは、しかし長野市ではありません。もうじき冬至の日がきて、それ以後はまたゆっくりと日の出が早まっていくからです。太陽が冬の家に入るので、今から3週間ぐらい、夜の長い日が続きます。これからしばらく太陽の光のありがたさをいちばん感じる頃ですね。
12月の13日は江戸時代から暦のうえで「鬼」の日ときめられていて、婚礼以外は全てのことに「吉」とされ、正月の年神様を向かえる日とされてきました。万物の生命力が最も衰えるこの冬の今日の夕刻、下伊那郡阿南町では「全国の神々を招き」神前の大釜に湯を沸かし、神官が笹を束ねた「湯たぶさ」で社の四方・参拝者に湯を降り授け神官・舞人が、剣・湯たぶさ・鈴を持ち、笛・太鼓に合わせ釜の回りを「金山」の舞などを一心不乱に廻舞し舞を奉納する「新野の霜月神楽」が催され、人と神が年に一度出会う晩がつくりだされます。
しぶんぎ座流星群(1月)、ペルセウス座流星群(8月)と並んで、三大流星群に数えられているふたご座流星群が14日の午後9時に流星活動のピークを迎えます。明日、明後日と、宵から夜半ごろにかけて、晴れていれば1時間あたり20個から30個の流星が見られるはずです。寒さの対策をしっかりして、温かい飲み物など持って、よけいな光りがなく、地平線近くまで視界が開けている場所に出かけてみてはいかがでしょう。シリウスや牡牛座のすばる(プレアデス)も見つけてください。
長野県の冬の特徴 長野地方気象台のウェブサイトより