入学当時は、ランドセルや制服がブカブカだった子ども達も、いよいよ旅立ちの時。県内の多くの小中学校では今週、卒業式を迎えています。様々な思い出を胸に、また、新たなステージに向かっていってもらいたいものです。
さらに、野鳥の世界でも旅立ちの時がーー。諏訪湖のコハクチョウたちも、いよいよすべてがシベリアに向けて旅立ったそうです。
柔らかな陽射しが背中を温かく包み、ぶらりと近所を散歩するには気持ちの良い季節になりました。今年は例年と異なり、3月に入っても春まだ遠し・・・という感じでしたが、今週は日中、最高気温が2桁に届くなど、長かった冬もようやく終わり、待ちに待った春の気配を感じ始めています。
あさって21日は春分の日。その前後それぞれ3日を入れた7日間が春の彼岸となり、"寒さ暑さも彼岸まで"といいますから、まさにそのとおりであってもらいたいものです。
とはいえこの頃は急な寒さが舞い戻ったりしますので、花粉予報以外にも、天気や気温のチェックをお忘れなく!
地元の新鮮野菜などが並ぶ直売所。今の時期は、リンゴやイチゴ、豆類などが常連ですが、最近になって姿を現すようになった、ひと際鮮やかな色彩で目を惹くのが"ふきのとう"。長野市内でも、日当たりの良い場所では、その膨らみが目にとまるようになり、『さて、今晩は天ぷらにしようか、それともふき味噌にして長く楽しもうか』と、春の味覚に思わず喉がゴクリと鳴り響きます。
とはいえ長野市内、日陰の部分は今だ2月の大雪がとけきらずに残っている場所も多く、改めて積雪が多かったことを思い起こさせます。
被害の全貌が明らかになるなか、先週12日現在、農業用施設再建のための影響額は約90億円にも上っています。
これに対し、募金活動や、ビニールハウスの解体・撤去作業などのボランティアが行われています。また、災害に支援し合う「姉妹JA協定」を、JA松本ハイランド(本所・松本市)と結んだ、東日本大震災被災地の石巻市に本所をもつJAいしのまきからは、ボランティアが駆けつけ、作業を手伝ってくれています。
野菜や花など春の定植準備が本格化する直前の現在、大雪によるハウスの倒壊で、苗の供給が困難になった施設には、他県で育苗を行ってくれるなどのありがたい支援もあり、生産者の体制回復に向け急ピッチで準備が行われています。
約50万株、県内でも最大級を誇る福寿草群生地の松本市四賀地区では、ようやく黄色の花が顔を出し始めました。例年の今頃は群生地いっぱいに咲き誇る福寿草ですが、今年は、まだチラホラと顔を出したばかり。写真愛好家らは、福寿草と残雪とのショットを楽しんでいるようです。2014年の福寿草祭りは3月23日まで開催中。
飯山市や上田市の千曲川の支流では、鮭の稚魚の放流が行われました。4センチほどのか弱い稚魚も、これから日本列島を北上してオホーツク海やアラスカ湾を巡り、その旅の距離は2万キロとも。2〜5年後にはたくましい姿で、またこの場所にきちんと戻ってきてくれるのが待ち遠しくあります。
JR東日本と西日本が共同開発した「E7系」の新型車両。いよいよ来年2015年3月の北陸新幹線長野経由金沢延伸開業に向け、先週末の15日、長野新幹線長野ー東京間の営業運転を始めました。これにより、長野−東京間を結ぶ最速の所要時間は1時間20分に。時代と共に短縮されていく乗車時間の速さと便利さに驚く反面、東京までゆっくりお弁当を食べながら景色を楽しんでいた頃の旅が、少し懐かしくも感じます。
[巻頭のカバー写真]
今週は暖かな陽気に包まれている長野県です。畑の雪が解けて、鮮やかな緑色のフキノトウが、顔をのぞかせています。
*コラムはしばらくの間お休みさせていただきます。