色鮮やかな「土びな」のもうひとつの顔

「来年の話をすると鬼が笑う」といいますが、早くもお雛様のお話。
県北部の中野市で毎年3月31日~4月1日に行われる「中野ひな市」の主役である、「土びな」。
鮮やかな色彩に華やいだ気分になります。
(参考:「心癒される北信濃の「土びな」たち」2013年3月)

そんな色鮮やかな「土びな」のもうひとつの顔を紹介します。

「立ヶ花の土びな」づくりは、夏から始まります。土びなは、文字のとおり"土(粘土)"から作るのですが、この季節が大事です。
前年の夏から寝かせておいた粘土をこねて、そばのように伸ばし、型に詰める。型は、前後2枚に分かれていて、合わせて一体の人形になります。前後2枚の型に詰めた粘土をはずし、合わせると人形本体ができます。鯛焼きを思い浮かべてください。2枚の型を合わせていて、魚の真ん中でくっついてますよね。あんな感じです。ただ、土びなの中は空洞です。
これを、しっかり乾かした後、釜に入れ素焼きをします。(焼き物づくりとほぼ同じです)

これでおわかりになったと思いますが、粘土には水分が含まれていて、その水分を抜くため、この季節(夏季)でないと、出来ない工程です。

これは、素焼き前の人形で、この場景は夏季限定です

色鮮やかな人形への変身前の姿です。

この後、素焼きをした人形は、胡粉で白くして、色付けをしていきます。
中野土びなは、年に一度の展示即売会でのみ、購入できます。来春の「中野土びな市」までお待ちください。(マロン)

真田丸に出てくる加藤清正(左)と武田信玄

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マロン

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