ゴールデンウィークで信州を代表するイベントと言えば、飯山市の菜の花まつり。わが家も田畑の草刈り作業を済ませて、行ってきました。今年は天候が進んでいるので、花はもう終わりに近く、いつもは遠くからも菜の花公園の丘が黄色に染まって見えるのですが、緑色しかわかりません。それでも、公園の中心に行くと、最後の花を楽しむことができました。
33回を数える「いいやま菜の花まつり」。飯山市の農林課が事務局を務める実行委員会が開いており、公園の管理棟には、菜の花を咲かせるまでの作業が写真入りで紹介されていました。6月には実の刈取り作業、8月に草刈りと1番起こし、2番起こし。9月に3番起こしをして種まきをします。11月に一部菜っ葉とりをして、公園の樹木も冬囲いします。長野県内でも雪の多い飯山市ですから、積雪の多い年は3月に消雪剤を撒きます。そして4月にまつりの準備をしてゴールデンウィークの本番を迎えます。こうした年間を通じた作業を経て、菜の花まつりが開かれるのですが、そこは自然相手の難しさ。花の時期がまつりにぴったり合うかどうかは、気候しだいです。また、地元の有志「菜の花さかせるかい」による20年を超える地道な活動が、菜の花公園の周囲の13ヘクタールもの畑の環境を作っているのだそうです。開花情報は、実行委員会のホームページにライブカメラもありますので、菜の花のピークをチェックして訪れると良いでしょう。
菜の花の畑の中には、そこかしこに人が通れる小路が設けられていて、菜の花の中で記念写真を撮ったり、散策したりもできます。地元の小学校が種まきをした様子なども、立て札で紹介されています。まつり期間中は、仮設の商店街もあり、おいしいものを食べながらのんびり菜の花の風景を楽しむことができます。アスパラの一本焼きや、菜の花ジェラードといった、めずらしいメニューもありました。野外ステージで朧月夜音楽祭(童謡とふるさと唱歌の全国音楽祭)が開かれるなど、イベントも盛りだくさん。地域をあげた「いいやま菜の花まつり」は、花以外にも楽しみ方いろいろです。
ところで、菜の花は普通アブラナですが、飯山の菜の花は野沢菜です。野沢菜もアブラナ科で黄色い花を咲かせます。漬物用にする場合は、菜っ葉を11月頃に収穫してしまいますが、そのまま越冬すると、春に菜の花が咲きます。今年の夏の終わりには、わが家の畑にも野沢菜の種を蒔いて、来年の春には菜の花を咲かせてみようと思います。(プリン作りの名人)