2025年4月18日公開劇場版名探偵コナン「隻眼（せきがん）の残像（フラッシュバック）」。
何と今年、長野県が舞台となっています！
物語のメイン舞台は長野県八ヶ岳野辺山高原。事件の件場となる未宝岳（みたからだけ）は架空の山ですが、野辺山高原自体は長野県に実在する場所です。
そんな長野県野辺山高原に聖地巡礼・・・ではなく、取材に行ってきました！
「現場になった野辺山ってどんなところ？」と気になる方、ぜひご覧いただき、より作品を楽しむ一助にしていただけたら嬉しいです！
長野グランドシネマズ内のポスター。出演者のサイン入り！
ちなみに筆者、長野グランドシネマズで公開初日のレイトショーで観覧済み。
ネタバレなしの感想を申し上げると…
「めちゃくちゃ面白い！！めちゃくちゃ長野県！！」
です（笑）
八ヶ岳山麓の東側に広がる野辺山高原は長野県の東部に位置し、市町村区分は長野県南牧（みなみまき）村です。村の南側は山梨県北杜市と接しています。
レタス畑とパラボラ（写真提供：JA長野八ヶ岳）
標高は1000～1500メートルで約1300メートル地点に日本一標高の高い駅舎があります。夏場の冷涼な気候を生かして、高原野菜のレタス、ハクサイ、キャベツの生産が盛んで、一大産地となっています。
また、〈天文学者が選ぶ「日本で一番綺麗な星空BEST3」〉に数えられた南牧村は、
●標高が高い
●市街地と離れ、周囲が山に囲まれている
●空気がきれい（大気中のゴミやチリが少ない）
ことから、星空の観測に適した土地として国立天文台野辺山が設立されています。
標高1345メートルに位置する（JRその他日本の普通鉄道の駅として）日本一標高の高い駅舎。JR東日本、小海線の駅です。
東京駅の海抜が0~5メートル程度であることと比べると、まさに高原の駅ですね！
駅前の看板
八ヶ岳野辺山高原はレタス、ハクサイをはじめとした高原野菜一大産地。
レタス生産量全国1位、ハクサイ生産量全国2位の長野県の出荷量を支えている地域です。
地図にはレタス街道の文字が。
夏場は農家さんが朝〇時からフル稼働！
夏でも冷涼な気候が高原野菜の栽培に適した土地で、都市圏への出荷も便利なエリアで、ここで採れたレタスを関東近郊の方は食べているはず！
夏場の収穫期のようす（写真提供J：A長野八ヶ岳）
マルチがまぶしい・・・！（写真提供；JA長野八ヶ岳）
作品でも重要な場所となる野辺山天文台。日本の天文学研究の拠点です。
最大級の４５ｍ電波望遠鏡は直径45メートルとなることから、「ヨンゴ―」と呼ばれているそう。
取材当日も観測稼働中でちょうどよい角度で撮影できず（涙）
ただし、下から見上げた姿も壮観です！
実は午前中は快晴たっだのですが、午後からあいにくの雨。「山の天気は変わりやすい」を実感しました。
個人的には曇り空もＳＦっぽくてお似合いだと思っています。
真下から見上げてみました
やや見えづらいですが「４５ｍ電波望遠鏡」と書いてあります
こちらのミリ波干渉計は現在科学運用を中止しています
野辺山高原の標高が高く冷涼の気候は、暑さの苦手な牛にとって良い環境です。
さらに、牛の堆肥は高原野菜をはじめとした畑の堆肥になる循環型農業が可能な地です。
野辺山高原の生産者、吉澤克次さん。コナンの中での推しは「哀ちゃん」
出産準備中の牛たち（奥に横たわってのが見えます）
好奇心旺盛な子牛ちゃん！
みなさん「ポッポ牛乳」という名前を聞いたことがありますか？
高品質でおいしい牛乳と評判のこの「ポッポ牛乳」はＪＡ長野八ヶ岳の子会社である牛乳メーカー・株式会社ヤツレンが販売する乳製品の名称に使用される、野辺山高原のブランドなのです。
工場・直売所の目印となる汽車のイラストが可愛い！
ポッポ牛乳のロゴの由来、ＪＡ野辺山駅前の銀河公園内に展示されているＣ５６
ポッポ牛乳のロゴの由来はこの蒸気機関車「C56」。
1975年の創業当時、牛乳を製造する工場のすぐそばには、小海線で活躍し1972年に引退した蒸気機関車C56があり、その車体を活用したSLホテルが営業されていました。
多くの人に愛され、野辺山を代表する存在だった蒸気機関車C56のすぐそばで製造される牛乳ということで、C56をイメージしたトレードマークがデザインされることとなったそうです。
ところでみなさま、あの有名な機関車キャラクターを思い出していらっしゃるはず・・・著作権大丈夫・・・？
と、ご心配には及びません、ヤツレン公式ホームページによれば、
「 『「機関車のイラストを使って大丈夫？』とご心配いただくこともありますが、某機関車アニメが日本での放送を開始したのは1990年。それよりも前から、シュッポッポ牛乳は親しまれていたのです。」
とのこと。
ヤツレンで使用する牛乳は、ほとんどの酪農家がヤツレンの牛乳工場を中心に半径20ｋｍの範囲に点在し、その日の内に直接搬入されており、とびきり新鮮！
地域の小中学校の給食で飲まれているほか、ツルヤをはじめ県内外の品質にこだわる小売店と取引されています。
可愛いサイズ感の牛乳パックは給食用。ちょっとレアアイテムです（給食用のため販売数が少ない）
今年、ヤツレンは1975年の創業から50周年を迎えるアニバーサリーイヤーとのことで、パッケージも限定の星空仕様で発売中です。
写真左が通常のパッケージ、右が50周年記念パッケージ
サイドのデザインも天文台が描かれ、美しい星空と山の景色が野辺山高原らしい仕様ですね！
隣接する直売所「南牧村農産物直売所」で豊富な商品展開があります。
新鮮な乳製品がズラリ。スーパーでは手に入りにくい商品も
加工品も充実。おいしい牛乳で作られるラングドシャやラスクも当然おいしい！
ミルクジャムなども充実
その直売所で販売しているソフトクリームが大人気！
ソフトクリーム百名店にも選ばれており、夏場には30～1時間待ちの大人気ぶりだそう！
ヤツレンおすすめのヨーグルトソフトクリームをいただいてきました。
え、ソフトクリームってこんなにおいしかったっけ…！？
上は濃厚なソフトクリーム、下にはギリシャヨーグルト（店内でも販売しています）が入っていて、混ぜながら食べるのがおすすめだそう。ヨーグルトのがサッパリとした後味になり、知覚過敏の筆者でもいくらでも食べられそう。
ＪＡ野辺山駅、農産物直売所をはじめ、野辺山エリアで時々目にするこちらのオブジェ。
野辺山駅駅舎付近。蝶ネクタイと隻眼仕様。「隻眼の牧草人形（ローベルラップサイロ・ドール）」なんちゃって…
これは「牛だるま」というそうで、土台になっているのはなんと牛のエサとなる牧草ロール！本物を使用し、近くでにおいをかぐと発酵した牧草の香りが感じられるそう。酪農の村ならではのオブジェですね♪色んなバリエーションがあり、季節ごとにデザインが変わることもあるので、見つけて楽しむのも一興です！
野辺山駅前
だるまの土台になる牧草ロール（正式名称ローベルラップサイロ）。畜産・酪農には欠かせない飼料です
コナンの舞台となった野辺山高原をざっくり紹介させていただきました！
野辺山エリアは夏でも冷涼な避暑地であり、合宿所もある場所です。
物語は冬の雪山ですが、夏の観光もさわやかでオススメです♪
聖地巡礼の注意点としては、歩道が整備されていないので車移動を強く勧めます。
野辺山駅から国立天文台まで徒歩で40分となっておりますが、農道（車道）を歩くことになります。特に大人数でのご移動は徒歩では危険かもしれません。
※期間限定で野辺山駅から国立天文台行きのシャトルバスが運行しています。
詳しくはこちらから（天文台野辺山公式ホームページより）。
これからあたたかくなりますので、ぜひ映画とともに長野県野辺山高原を楽しんでくださいね！
南牧村農産物直売所前の広場。巨大椅子でアイス食べながら写真がとれるフォトスポットです！
と、ここに書ききれなかった情報や映画の内容に少し触れたこちらの記事にディープ編として作成しました。
映画の内容に触れている箇所もあるので、ご留意いただきつつご覧ください！
こちらは
の記事です。
農畜産物や店舗・施設の状況は変わることもございますので、あらかじめご了承ください。
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