りんご三兄弟®
9月下旬から出荷が本格化するのが、長野県のオリジナル品種であるりんご「秋映」「シナノスイート」「シナノゴールド」です。JA全農長野はこの3品種を「りんご三兄弟®」と名付け、商標登録しています。
<長野県のりんご三兄弟®の出荷時期目安>
●長男「秋映」|9月下旬~10月下旬
●次男「シナノスイート」|10月上旬~11月上旬
●三男「シナノゴールド」|10月中旬~12月下旬
(参考|JA全農長野ホームページ)
今回は、次男「シナノスイート」のりんご畑にお邪魔しました。

長野県の東部に位置する上田市神科地区にあるJA信州うえだ 果樹部会 清水 裕(しみず・ゆたか)部会長の圃場です。
清水さんはお父様のりんご畑を継いで就農38年目のベテラン農家です。4.5haの畑で20品種以上ものりんごを息子さんと栽培しています。
いろんな品種に挑戦しています
収穫間近のシナノスイート
清水さんに話をお聞きしました。
ーーなぜたくさんの品種のりんごを栽培しているのですか?
たとえば、同じ品種をたくさん栽培すると、収穫などの作業が一度のタイミングで来るため、手が回らなくなってしまいます。いろんな時期に収穫する品種を栽培することで、作業時期が分散されて、効率よくりんごを栽培することができます。
ーータイムスケジュールを考えて、いろいろな品種のりんごを栽培しているのですね。
上田市は1年を通じて晴天率が高く、降水量が少ないため、甘いりんごが育ちます。ぜひJAうえだ産のりんごを召し上がってみてください。
シナノスイートのおいしい食べ方
シナノスイート
「全体が真っ赤なものがおすすめです」と清水さんに勧められ、シナノスイートをいただきました。早速ガブリと食べようとしたところ、清水さんから「待って!」の声。
「りんごに多く含まれる果糖は、冷やすとより甘くなります。1時間ほど冷蔵庫で冷やしてから食べてください」
果物の甘味成分のひとつである果糖のフルクトースには、甘味の強さが異なるα型とβ型があり、β型はα型に比べて3倍もの甘味を持ち、冷やすことでよりβ-フルクトースが増え、果物の甘味は強くなります。反対に温めると、α-フルクトースが増えるだけでなく、酸味の濃度が高まるようです。(引用:食育大辞典)

冷やして食べると...。
甘い!
シナノスイートは「つがる」と「ふじ」の交配品種。糖度は14~15%とりんごの中では平均的な数値ですが、酸味が少ないので甘味を強く感じます。
ここでひとつ豆知識です。シナノスイートの育成当時は、甘味と酸味のバランスが取れたりんごがいいとされていたので、「酸味がなくて甘いだけ」と果樹試験場内の評価は分かれていました。そんな時、一緒に調査をしていた学生の「こういう甘いリンゴがあってもいいと思う」というつぶやきから、これでいってみようという流れができたそうです。(参考:シナノスイート開発ストーリー)
酸味が少なく甘味が強い味わいが時代にはまり、今ではお年寄りから子どもまで幅広い層を虜にする人気品種です。 つぶやいてくれた学生さんに感謝ですね。
これから寒くなりますので「1日1個のりんごは医者知らず」のことわざに倣って、長野県産のりんごを食べて元気に過ごしましょう。
シナノスイートを取り寄せてみよう!
JA信州うえだのりんごをお求めの方はこちら
・JA信州うえだ管内の直売所
「うえだ食彩館ゆとりの里」では電話注文ができます。ご注文の方は下記までご連絡ください。
TEL|0268-26-1050
※各地のスーパーマーケットにも並びますので、ぜひ店頭もチェックしてみてください。
※長野県産のシナノスイートは、JAタウンでも購入できます。