2月は米消費拡大キャンペーンを実施しており、ご飯が食べたくなる情報を発信しています。
ご飯と健康について、JA長野厚生連 北信総合病院で管理栄養士をしている奈良佳代子(なら・かよこ)さんにお話を伺いました。
健康には栄養バランスが大切
ーーコロナ禍で健康意識が高まるなか、食事に気を付けるようになった方も多いでしょう。では、「健康にいい」食事とはどのようなものでしょうか。
奈良さん「5大栄養素(炭水化物・タンパク質・脂質・ビタミン・ミネラル)のバランスが良い食事が理想的です。炭水化物を多く含む『主食』(ご飯やパン、麵類など)と、主にタンパク質や脂質を含む『主菜』(肉や魚、卵、大豆製品など)、ビタミンやミネラルを多く含む『副菜』(野菜やきのこ、海藻など)を食事に取り入れるといいですね」
ご飯は栄養バランスの良い献立作りに◎
ーー主食と主菜、副菜を取り入れた食事がいい...というと、主食に偏らずにおかずもしっかり食べたほうがいいのですね。
奈良さん「ご飯は和食、洋食、中華を問わず、いろいろなおかずと相性が良いのが特徴ですね」
ーー量も調節しやすいご飯は、栄養バランスの良い献立作りにぴったりなのですね!
糖質は脳の栄養や体を動かすエネルギーに
ーー最近、「糖質制限ダイエット」という言葉を耳にします。「糖質制限しているからご飯は食べない」という方もいるようですが...。
奈良さん「過度な糖質制限は、思考力の低下を招くほか、疲れやすくなり、意欲が湧かなくなることもあります」
ーー糖質は脳の栄養や体を動かすエネルギーに必要なのですね。
「GI値」と米の関係について
ーー最近、「低GI食品」といった言葉も目にしますが、「GI値」とはなんでしょうか?
奈良さん「GI値とはグリセミック・インディックス=食後血糖値の上昇度を示す指標です。白米は84(数値は88と示したものもあり)で高GI食品。しかし、玄米は56(55と示したものもあり)、中GI食品あるいは低GI食品です。
ブドウ糖を基準(100)として、GI値が70以上を高GI食品、56~69が中GI食品、55以下が低GI食品と定義されています。
玄米のように精製していない米を選ぶことや、白米でも肉や魚などのたんぱく質食品と野菜やきのこ類など食物繊維の多い食品を一緒に摂ること=栄養バランスの良い食事を摂ることで、血糖値の上昇が穏やかになります。」
理想的なごはんの量とは?
ーー理想的なごはんの量はどれくらいでしょうか。
奈良さん「子供(小児)、成人ともに、人それぞれ適切な量は異なります。しかし、成人については 健康な人では栄養バランスを考えて"しっかり"食べたい男性や身体活動量の高い女性は、1食170g~220g(目安)、栄養バランスを考えて"ちゃんと"食べたい女性や中高年男性は、1食150g~180g(目安)です。」
(出典:スマートミール(健康づくりに役立つ栄養バランスのとれた食事の通称)の基準)
ーーご飯を主食に、栄養バランスのいい食事で健康になりたいと思いました。本日はありがとうございました!
■参考リンク
JA長野厚生連 北信総合病院
長野県中野市西1-5-63