長野県の南部、天竜川左岸の高台にある小さな集落に、そのカフェはあります。名前は「珈琲十分(こーひーじゅっぷん)」。2015年12月にオープンして、もうすぐ1年がたちます。
中央アルプスがきれいに見える元JAの店舗
集落の名前は部奈(べな)。下伊那郡松川町がすすめている公園のような集落で、「アルプスビューファームズ部奈
」と名付けられたとおり、天気が良ければお店から中央アルプスを眺めることができます。
上伊那郡宮田村出身で、名古屋で珈琲店を経営していた店主さんが、下伊那で物件を探していたところ、町役場の人から元JAの店舗であった空き物件を紹介されました。部奈の区長さんに確認したら、ぜひに、と勧められ、「割とすんなり決めました」と店主さんは笑います。店内は、すっきりとしたインテリアで、これからの季節に活躍する薪ストーブもあります。部奈の女性がつくる焼き菓子も店内で販売しています。
煎りたて、挽きたて、淹れたて、を
珈琲十分という店名は、名古屋でも使っていたそうで「注文いただいてから、お出しするまで約十分かかるので」とのこと。店主さんは、珈琲生豆を手で煎るのだそうです。前日か当日の朝に作業し、煎りたてを使います。「そのほうがパンチのある味になると思うので」と話す店主さん。手動のミルでガリガリと豆を挽き、プレスで淹れた珈琲は、とても美味しく、おかわりをしたくなります。豆は、コロンビア、東ティモール、グァテマラ、エチオピアなど。珈琲以外は、ジュース、ビールなどがあります。
奥様が日替わりで作るおやつも。取材で伺った日は「りんごのマフィン」がありました。しっとりとしていて、珈琲とよく合います。
「田舎のペースが合っています」
店主さんは、独学で珈琲の焙煎をしてきたそうで、焙煎機などの機械は使わず、豆の販売も考えていないそうです。「田舎のペースが合っています」と笑う店主さん。ゆったりと美味しい珈琲を味わいに、部奈の珈琲十分を訪ねてみてはいかがでしょうか。
- 長野県下伊那郡松川町生田2939-2
- TEL 090-6087-8716
- 営業時間
月・木・金 10:00〜18:00
土・日・祝 10:00〜20:00
- 定休日 火・水曜日
- ※イベントでの出店の場合はお休み
詳しくはWebサイトで確認を
■公共交通機関でのアクセス
JR飯田線伊那大島駅から、まつかわフルーツバス(コミュニティーバス)生田循環線・部奈文化伝承センター下車。またはタクシーで4.5km