「笹ずし」に使う笹の葉とりに同行しました

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県北部に位置する飯山市の郷土料理"笹ずし"の笹の葉とりが始まりました。 "笹ずし"とは、笹の葉の上に酢飯を薄く敷き、ゼンマイ、しいたけ、大根の味噌漬けの油炒めとクルミ、紅しょうが、金糸卵等の具をのせたもの。はじまりは、飯山市富倉の人たちが、戦国武将・上杉謙信一行に、器の代わりに笹の葉にご飯とおかずをのせて振る舞ったものとされています。笹ずしに使われる笹の葉とりは、6月下旬から7月中旬まで続きます。

笹ずし作りは良質な笹の葉とりからはじまる

「笹の葉は一年中とれるのでは?」と思うのですが、なぜ、この時期の笹の葉をとるのでしょうか。そこには、笹ずしの食べ方との関係があるようです。
笹ずしは、箸などを使わず直接笹の葉に口をつけて食べるのが、正しい食べ方。硬すぎず、柔らかすぎない、口当たりが良い笹の葉を確保するには、この時期のものが最適とされているのです。一年分の笹の葉を確保するために、笹原に向かう飯山市の藤本弘子さん、春日桂子さん、服部恒美さん、服部逸子さん4人に同行させていただきました。

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達人必携のスペシャルな前掛け

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「これなんかいいよ」と、藤本弘子さん

梅雨の晴れ間、生い茂る笹原に分け入り、多くの葉をとるために行う準備が、袋と紐を使った特製前掛け作り。藤本さんに教えていただきながら、両手が自由に使える特製前掛けを作りました。
前掛けを腰につけ、はさみを片手に、いざ笹原へ。たくさんの笹の葉から笹ずしに適したものを瞬時に見極め、どんどん前掛けの中へ入れていきます。

「葉に傷や虫食いがなく、色鮮やかなものがいい笹の葉。これなんかいいよ」と藤本さんが笹を示してくれました。わずかな時間で、前掛けの中には予想以上にたくさんの笹の葉が。

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飯山の食文化・笹ずし
その美味しさを伝えるために

とった笹の葉は、すぐにきれいに洗います。今回は、笹原から少し移動したところにある飯山市瑞穂の共同洗い場で洗いました。「共同の洗い場が近くにない場合は、自宅で洗います」と服部恒美さんは教えてくれました。

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美しい田園地帯に洗い場が

みんなで、おしゃべりしながらの洗い作業は、あっという間に終了。洗った笹の葉は水切りし、必要な枚数ずつラップに包んで冷凍庫で保存し、一年間使います。「笹の葉とりは楽しいけれど、そのあとの作業に時間もかかり大変。仲間と協力し合いながらやっています」と服部逸子さん。

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みずみずしく緑鮮やかな笹の葉の状態を保つため、笹の葉とりから冷凍保存までの一連の作業は時間との勝負。「笹の葉とりから保存までの時間が短ければ短いほど、良い笹の葉ができるんだよ」と春日さん。

年中食べられるとあなどるなかれ。
笹ずしは今が食べどきです!

一生懸命とった笹の葉は、笹ずしを手作りで製造・販売している「いいやま食文化の会 "菜の花"」で使われています。この笹ずしは、飯山市の高橋まゆみ人形館前の郷土食レストラン「味蔵月あかり」や道の駅「花の駅 千曲川」で通年食べられ、テイクアウトも可能です。

今が旬の、地元の笹の葉で作る郷土料理"笹ずし"を食べに、夏の飯山市へお出かけください♪

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色合い、味のバランス、食べたときの感動・・・。
そのすべてが手仕事のなせる技

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味蔵月あかりの「笹ずしおにぎり定食」

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