美ヶ原高原の晴れ渡る青空のもと、気持ち良さそうに草を食む牛さんたち。それもそのはずです。この牛さんたちは、冬を麓の牛舎で過ごしておりましたが、春の訪れに合わせて美ヶ原(うつくしがはら)高原に戻ってきて、ついさっき牧場に放されたばかりなんですから!!
この日は「美ヶ原牧場 放牧祭り」が行われました。昨年の放牧祭りはあいにくの雨でしたが、今年は好天に恵まれ、たくさんの観光客で賑わっていましたよ(^_^)
放牧の歴史とともにある美しき草原
美ヶ原高原は、松本市、上田市、小県(ちいさがた)郡長和町にまたがる高原で、長野県のほぼ中央に位置しています。標高2000mほどの山頂付近は広い高原になっており、昔から牛や馬の放牧が行われてきました。なんと平安時代末期から馬の放牧が行われていたとの記録もあるほど!! 古来から人の手が入り、牛や馬が草を食べることで美ヶ原の草原の景観が維持されているのだといわれています。
牛も人も、自然のなかでのびのびと
現在は約400haのエリアに350〜400頭の牛が放牧されます。畜舎で育てられるだけでなく、放牧され、日光を浴び、のびのびと高原を歩きまわりながら育つことで、体が丈夫になるんだそうです。足腰が強くなると安産になる効果もあるのだとか。人間もそうですが、外でのびのびと運動することで、心身ともに健康になるんですね。
放牧祭りにはワクワクがいっぱい
5月27日日曜日の11時頃から始まった放牧祭り。牧場ならではのおいしい牛乳が配られるということで楽しみにしていたのですが、なんと予想を大きく上回る人出で、すぐに配布分の牛乳がなくなってしまいました。編集部員も牛乳を受け取ることができず、残念でした。。。(;o;)
早く並んで牛乳をゲットできたお客さんたちが牛乳で乾杯しています。「濃厚でおいしい!!」という声がたくさん聞こえましたよ。来年はもっと早く並んで牛乳で乾杯しよう!! と誓った瞬間でした。
イベントには、牛にちなんだおもしろいコーナーがありましたよ。囲いに入っている牛さんが、最初にどこにウンチをするかを当てる、その名も「牛ふんビンゴ大会」。高原にあるホテルの宿泊券や牛乳が当たるとあって盛り上がりました。そのほか、アルプホルンが吹ける体験コーナーも大人気。普段は見ることのない長〜い楽器に子どもたちもびっくりしていました!
美ヶ原高原のシンボルである「美しの塔」周辺では、餅つき大会や、信州SPF豚を使った焼きそば、鹿肉カレーの振る舞いがあり、こちらも長蛇の列が。気持ちのいい空の下、おいしい空気の中で食べるのはまた格別。特に鹿肉カレーは珍しいのか、ジビエ人気の兆候なのか、一番人気でした。高タンパク低カロリーで、栄養価が高い鹿肉。脂が少ないためパサパサしている印象があるかと思いますが、カレーにはぴったりのお肉なんです。
その横では、ポニーやヤギとのふれあいコーナーや、子ども向けスクールファームも開催されていて、子どもたちが楽しみながら牛さんの生態を学んでいました。実際に牛さんとふれあいながら命の大切さや酪農の仕事について学ぶことで、心に残る体験ができたのではないでしょうか。
秋までのんびり過ごします
美ヶ原牧場に行けば、10月頃までのびのびと暮らしている牛さんたちに会うことができます。放牧エリアは柵で囲まれていて立ち入り禁止となっていますが、牛さんたちは柵の近くにいてくれることもあります。近くで見られるのはうれしいですが、驚かさないように気をつけてくださいね。
もちろん高原内の売店では、牧場ならではの濃厚な牛乳やソフトクリームなど、おいしいものもたくさん売っていますよ!!
この日の気温は松本市街地よりも5度ほど低めで、少し涼しく感じました。これから暑くなりますが、涼しくて気持ちのいい美ヶ原高原に足を運んでみてはどうでしょうか。
美ヶ原高原観光協議会
「高原で牛の放牧を見て元気をもらいました!」