ゆっくりとした時間が流れるカフェで朝食を:千曲市

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A Cozy Cafe in the Mountain Country


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信州のおいしい素材を使ったメニューと、居心地の良い空間を提供してくれるマウンテン・カントリー信州のカフェを、シリーズで紹介しています。どこからであれ長野県を訪れた際は、足を運んでみてください。そこにはきっと、おいしい出会いがあります――

シリーズ2回目は、明治36(1903)年創業の老舗旅館をカフェ・ギャラリーとして生まれかわった「都」さん(千曲市戸倉上山田温泉)を訪れました。

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080319-05.jpg老舗旅館がカフェとして再生
長野県千曲市の戸倉上山田温泉にあるカフェ「都」は、去年8月23日にオープンしました。2006年2月に、明治36(1903)年創業の老舗旅館「みやこ屋」が営業を止めて以降、1年半後のカフェとしての再スタートです。玄関ホールを改造したカフェのほか、ギャラリーを併設し、2部屋だけ宿として営業しています。

080319-07.jpg現在の経営者は小出仁子さん。旅館「みやこ屋」の三女として、高校までこの地で育ちました。その後、埼玉県川越市でギャラリー兼カフェを24年間開いていましたが、実家が旅館を閉めたことを転機に、故郷に戻りカフェ「都」を開店したのです。

080319-03.jpg民具や農具をアートとして再登場させる
カフェの店内には、仁子さん作のオブジェがそこかしこに置いてあり、どこか懐かしい、ゆったりとした時間が流れています。

併設のギャラリーには、現在、仁子さんの作品が展示されており、そこには「時代の変化で、振り返られなくなったものたちを、現代の生活に再登場させたくて、作品をつくっています」と書かれていました。

古い民具や農具を使ったオブジェで、どれも見る者に語りかけてくるような作品たちです。仁子さんは、子どもの頃から拾い物が好きで、今でも銀座を歩いていて拾うこともあるとか。骨董市に出かけると、じっくりではなく、早く観るのだそうで「物が呼びかけて来るんですよ」と笑います。

080319-11.jpgそのようにして集めた物たちを組み合わせ、新しい命を吹き込みます。「古いもの同士をくっつけるだけというなんでもありではないように心がけています」と仁子さん。いくつもの組み合わせから、バランスを大切にして作品に仕上げているそうです。

好んで使うのは古い農具。おもちゃではなく生活の糧となっていた道具であり、昔の農具にはひとつひとつ職人が手作りで仕上げた力強さがあるとのこと。旅館時代に使われていた道具たちも、仁子さんの作品となって、カフェの空間に息づいています。

080319-02.jpgB&Bの宿でのんびりカフェの朝食を
宿は、2部屋のみ1日2組限定で営業しています。1泊朝食付で6500円。夕食は外で済ませるB&B(ベット・アンド・ブレックファスト)スタイル。ギャラリー・カフェ・宿と営業スタイルは多彩で、「私の作品と同じで、ひと言で説明がつきません」と仁子さんは微笑みます。

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カフェは、コーヒーや紅茶を中心としたバリエーションのほか、手作りのケーキなどがメニュー。今後は、軽食なども手がけたいとか。ギャラリーは、企画展をやりながら、ゆくゆくは貸出も検討したいとのこと。仁子さんは、少しずつ変化していきたいと考えているのです。

百年の時がゆっくりと流れる 「都」へのアクセス:

ギャラリー・CAFE・宿「都
長野県千曲市戸倉温泉3055
TEL・FAX 026−275−0039
営業時間 11:00〜20:00(冬期は早じまい)
定休 月、第2・4火 宿は不定休(要予約)
1泊朝食付1人6,500円(税込)


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