松野さんの農事録
[松野さんの農事録]

田舎で暮らそ。移住女子の就農奮闘記 Vol.8

奈月さん農事録

 

実りの秋、と言いながらなんとなくもう冬になりそうな今日この頃(◞‸◟;)
暑い日があったり、雨が続いたり、と思えば朝晩の気温が10℃以下になり慌ててコタツを出したり。除雪機のCMが流れると「雪国なんだな~」としんみりしちゃいますね。

 

またもや台風の到来!

先月、台風18号のことを書いたところですが、立て続けに台風21号もやってきました。
超大型だとは言え、前回のことがあるので今回も大丈夫なんじゃないかと根拠のない自信もありつつ...でも念のため里親農家さんとシナノスイートをとれるだけ急いで収穫。

そして10/23(月)の明け方、風の音で目が覚め、窓の外を見てびっくり。アパートの裏のりんご畑の樹が見たこともない揺れ方で激しく右に左に。正直「これはもう落ちたな」と思いました。

りんごが樹になっている光景って都会の方からするとあまり見かけないものだと思うんですが、一般的に"果柄"(この辺りでは"えんざ"と呼ばれています)という短い枝のようなものでりんごは樹にぶら下がってます。太さは、ほんの爪楊枝ほどの頼りないもの。それであんなに揺らされたら...人間だって両手で枝にしっかり掴まってても絶対落ちます。
「真夏も暑い中あんなに摘果したのにな」「今年は異常にヘビに遭遇したな」「もう少し葉摘みしてもっときれいにしてあげようと思ってたのにな」と色んな事が走馬灯のように思い出され悲しくなって、朝。畑に様子を見に行くと、奇跡的にほとんどりんごは落ちておらず、大風大雨のなかでも頑張って樹にぶら下がっててくれていました(;_;)
でも、千曲川の水位はどんどん高くなり、冠水している畑も。

農産物は工業製品ではないこと、決して人間の力だけではなく自然によって作られていること、またしても思い知らされたような気がします。

奈月さん農事録

 

 

りんごの王様"ふじ"の強さ

9月に入ってから、色んな品種のりんごがどんどん出荷されていくなかで、まだまだ収穫の時期を待っているのが"ふじ"。5月初旬に花が咲くのはどのりんごもほぼ同じなのに、収穫の時期はそれぞれ。ふじの収穫は平年11月中旬ごろなので、約6カ月間以上も樹にいることになります。長いですよね。
今回のように台風の被害を受けたり、それだけ長く樹にいるという事は、もちろん病気にかかるリスクも高くなります。それでもりんご農家さんのほとんどが「やっぱり一番はふじだ!」と言うのは、間違いない味と、贈りものにも使いやすい時期なんでしょうね(•ᴗ•)

奈月さん農事録

 

半年間も手を掛け続けた愛情たっぷりの味、楽しみにしててくださいねー!

 

この記事を書いた人

松野奈月さん

「子どものころに家族で訪れた思い出の地・北信州に住みたい」。県北部の中野市で「地域おこし協力隊」として2年近く活躍してきた大阪出身の松野奈月さん。農業と切り離せない地域の生活や人との出会いを通じて、ついにりんご農家になる決意をしました。

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